ソフトバンクのドラフト1位・村上泰斗投手(17=神戸広陵高)が「負けず嫌い」と「マイペース」な両面をのぞかせた。
7日から福岡・筑後市のファーム施設で始まった新人合同自主トレ。2日目となった8日もルーキーたちはハードなメニューで汗を流した。村上は「初日よりも強度を少し抑えた」と振り返り、キャッチボールの際には力を抜くことを意識。力感のないフォームから、きれいな球筋のボールを投げ込んだ。
事前にコーチから「今日は(出力を)落として」と助言されていたという。裏を返すと初日はそれだけ強度が高かったということだが、そこには村上の持つ「負けず嫌いの精神」が秘められていた。合同自主トレ初日に村上の隣でキャッチボールを行っていたのは今季からホークスに加入した台湾の張峻瑋。助っ人ではあるものの育成選手で19歳という年齢も考慮され、新人合同自主トレに参加していた。
張は初日のキャッチボールから勢いのある球を連発。触発された村上は「かなり強度を上げていたので自分もと思った」と無意識に力が入っていたという。
一方で周りに流されない「落ち着き」も兼ね備えている。他の選手がキャッチボールを終えて最後になっても慌てることなく、自分のペースを乱さなかった。「マイペースですね。高校時代は人からも言われていました」と打ち明け、春季キャンプに向けても「『何とか一軍キャンプに』という気持ちはそんなにない。自分には自分のペースがあるので。無理して行きたいとは」とした。
高校時代の恩師である神戸広陵・岡本監督は「性格は本当に真っすぐな子。人の話を素直に聞き入れ、うまく取捨選択して自分に取り入れていく力がある。プロでも大丈夫かなと思っています」と太鼓判を押す。
まずは新人合同自主トレを〝完走〟し、アピールしたいところだ。