ユーチューバーのてんちむ(31)が東京地裁から言い渡された約3億8000万円の損害賠償命令の判決を不服とし、東京高裁に控訴したことが複数の関係者への取材で分かった。
ナイトブラのメーカーと争った〝ナイトブラ訴訟〟は第2ラウンドに突入する。事情を知る関係者は「てんちむさんは一連の騒動の責任はメーカー側にもあるとの考え。東京地裁の判決には自身の主張が反映されていないと思っています。控訴審での逆転勝訴、また、控訴審で再び敗訴したとしても損害賠償額の減額を狙って控訴するそうです」と話した。
てんちむは豊胸手術を受けたことを告げないままナイトブラをプロデュースして2020年、騒動に発展した。本人が昨年7月に配信したユーチューブ動画によれば、自ら返金対応するため、ナイトブラのメーカーに総額2億2000万円を送金。ただ、それが実際に返金にあてられたか分からないとして、翌21年にメーカーを相手取り、使途開示を求めて東京地裁に提訴した。すると、メーカーから豊胸手術を隠した説明義務違反があったとして反訴された。
法廷バトルは3年に及んだ。昨年12月16日にあった判決で、てんちむはメーカーに対する3億8457万4504円の損害賠償命令を言い渡された。敗訴だった。
メーカーは同日、声明を発表し、「当社の勝訴とする判決が言い渡されましたので、お知らせいたします」「本訴訟に関する詳細につきましては、訴訟当事者の権利保護の観点から控えさせていただきます」などと報告した。
てんちむはこれを不服とした控訴、逆にこれを受け入れた自己破産と双方の可能性を検討。控訴に踏み切った。