米WWEの第3ブランド・NXTで、新NXT女子王者となった〝美しき狂気〟ジュリアが9日(日本時間10日)、オンラインインタビューに応じた。WWE入りから4か月、環境が激変した中で快挙を達成。現在の胸中を激白した。
――7日(同8日)に「ABEMAプレミアム」で生中継された「ニュー・イヤーズ・イービル」で、ロクサーヌ・ペレスからベルトを奪取した
ジュリア 取った直後は、喜びとほっとした感じがあったが、今は緊張感に包まれている。これから何を見せていこうかなとすごく考えていて。今後ジュリアが見せていくものを日本のみんなにも伝えていけたらと思っている。
――WWE入りから4か月での快挙
ジュリア 4か月はあっという間だった。日本にいた時は時間がない生活で、毎日とにかく忙しくて気づいたら一日終わっていて、一か月過ぎていた。自分の時間が全く取れなかった。日本ではプロレス以外のこともたくさんしなければならなかったが、こっちに来てからは割と時間がある。プロレスだけに集中できている。自分の時間もできて、ゆったり生活できている。その中で、どうやって時間を使っていこうかにフォーカスしている。時間の使い方が変わった。
――NXTの中継内でも「日本とは全く違う」と話していた
ジュリア WWEはテレビ放送が主になっていて、日本ではないこと。CMが入って時間の尺がある中で、NXTには若い選手たちも多い。限られた時間内でみんな自分のいいところを見せようとしていて、技の数も増えていく。試合のテンポも速くなって、日本のプロレスとは全然違う。相手に技が決まっても次から次に立ち上がってくるので、止まらない。最初は本当に「わけわかんない…」と戸惑った(笑い)。
――それでも対応できている
ジュリア 最初は「どうしよう、こっちのスタイルに合わせないと」と思っていたが「いやでも無理」と。自分は7年間のキャリアの中で、築いてきたものがある。プロレスって技を出せばいいものではない。「落ち着いて試合をしよう」と切り替えてからは、気持ちにも余裕を持った状態でリングに立てるようになった。それが今回ベルトを奪取できた勝因だったかなと思っている。
――CCO(最高コンテンツ責任者)のトリプルHや、NXT責任者のショーン・マイケルズらからの祝福は
ジュリア 試合後にバックステージに戻ったら来てくださって「素晴らしい試合を見せてくれてありがとう。君は本当に最高の選手だ」との言葉をかけてもらった。それと中邑真輔選手から「おめでとう」と連絡をいただいた。それと日本の仲間たちからも。
――リング上で英語でのパフォーマンスも見せている
ジュリア 週に2回英語のレッスンを受けているが、それでは足りない。自分の家で勉強したり、生活の中でわかるまで(習得の機会を)増やしていったりしている。日本では「言葉」を大事にしてやってきたので、マイクアピールはプロレスラーとして大事なものだと思っている。だから、「今のままでいいや」とは1ミリも思っていない。英語は絶対に必要なスキルなので、引き続き勉強していって、いずれは英語できちんとプロモーションをやりたい。
――今後の目標は
ジュリア シングルのチャンピオンベルトを取ったし、自分の戦いを表現するにはシングルマッチが重要。NXT女子王座はNXTの看板タイトル。その自覚をしっかり持って、今は日本でやってきたジュリアのプロレスをアジャストさせながら、しっかり自分の戦い、プロレスを表現していきたい。チャンピオンベルトはいろいろな選手と戦えるチケットだし、たくさんの選手とプロレスのリミットを超えた試合、すごい試合をやっていきたい。それともう一つ、大きな目標として一日も早くメインロースター(ロウ、スマックダウン所属選手)に上がりたいなと思っている。