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【THE MATCH 2】平本蓮、朝倉未来の〝再戦決断〟理由は…榊原CEOが大会名&ドーピング問題への見解も激白

東スポWEB 2025年1月11日 5時8分

注目のメガ格闘技イベント「THE MATCH 2」(5月4日、東京ドーム)の行方は――。昨年大みそかに行われた「RIZIN DECADE」内で、RIZINラストマンスタンディング王者・平本蓮(26)と朝倉未来(32)が再戦すると発表された。昨年7月28日の「超(スーパー)RIZIN.3」以来となる対決実現の裏側やドーピング対策について、カギを握るRIZINの榊原信行CEO(61)を直撃した。

昨年の初戦では平本がTKO勝ちし、未来は予告通りに引退。だが試合後、平本に〝ドーピング疑惑騒動〟が起きて物議を醸す事態になった。

大みそかにファンを驚かせたのが、未来の復帰だ。榊原CEOは翻意のきっかけにドーピング騒動があったとして「あれで後味が悪くなったというか、ケチがついたというか。それで未来の〝最後の作品〟が『ドーピングでモメた試合だよね』って言われてしまうのは、あまりにもかわいそうじゃないですか。それで僕は未来に『これが最後の試合ではないと思うよ』っていうのを話したんです」と明かす。

未来と話す中で「公明正大で正々堂々と、モヤモヤを払しょくしてやり直そう」と伝え、最終決断に至ったとも。榊原CEOは「未来もそこに悶々とした思いがあったのは事実だと思います」と胸中を察した。

平本については「勝ったのに『ドーピングしてたんだ』とか何とか、みんなに面白おかしくやゆされてしまったんじゃないですか。それで蓮も『やり直すことって大事ですね』っていうのは理解してくれたんです」と説明した。こうして〝モヤモヤ〟や〝疑惑〟を吹き飛ばすメガイベントの構想がスタート。「いろんなことを1回リセットして『THE MATCH』として成立させる。多くの人たちのハートを揺さぶる試合になればいいなと思います」と力を込めた。

一方で大会名も賛否を呼んだ。2022年6月19日に那須川天心と武尊による「キック頂上決戦」が行われた「THE MATCH」の名を踏襲する形となったからだ。発表直後には那須川が「THE MATCH2って名前だけは違うと思います」と自身のX(旧ツイッター)でポストするなど、さまざまな〝ハレーション〟が起きた。

これに榊原CEOは「僕らの中で『THE MATCH』とするにふさわしい試合だと思っています。そういう意味で『武尊―天心』以上に求心力があるカードだと思うし、遺恨ゆえにインパクトのあるカードになっていると思うし」と自信は揺るがない。それでも「天心や武尊が『あれは俺たちの聖域だ』って思うのも分からないではないですよ。だから賛否あっていいと思います」とうなずいた。

一方、初戦にケチがつくきっかけとなったドーピングについては、検査を過去に例のないほど厳格に行う予定だという。榊原CEOは「何回かに分けてクリアしていくっていう(形で行う)。それはお互い納得しています」。UFCのような抜き打ち検査についても「あってもいいんじゃないですか? レギュレーションをドクター陣と決めていきたい。この試合はRIZINが新しく決めたドーピングポリシーよりもさらに厳しくして、間違っても後ろ指をさされないような環境を整えることが必要だと思います」と強い決意を口にした。

最後にアンダーカードに関しても「〝RIZIN〟ではないので、いろんな冒険ができるし、変化球も投げられる。まだ言えないけど、いろいろ考えているアイデアがあるので、そういうことを一つずつツモれていけば魅力的になると思います」と胸を張った。

後味の悪さを吹き飛ばすビッグマッチとなるのか。今後の動向から目が離せそうにない。

【禍根残した7・28決戦】平本と未来の初対戦は昨年3月に開催が発表された。SNS上で舌戦を繰り広げていたこともあり、大きな話題に。未来は「もし負けたら格闘技人生、引退します」と不退転の覚悟も口にした。

7月の試合は平本が1ラウンド序盤に左のパンチをヒットさせてダウンさせ、トドメのパウンドを放ち2分18秒でTKO勝ち。試合後、未来は予告通り引退を表明した。

ところが8月20日、X上に、平本が関係者とドーピングの使用について話し合っているような会話の音声データが流出。これが拡散して炎上状態になり、9月2日には平本自身が会見。流出した音声データは自分の声であるとした上で、禁止薬物は購入はしたが使用していないと潔白を主張した。

さらに3日後の同5日には、榊原CEOがドクター3人とともに会見。両選手の尿を採取して世界反ドーピング機関(WADA)の検査基準を満たす機関で検査した結果、両者ともに陰性だったと発表した。一方で平本に対し「今後、彼は疑惑と戦うことになります。それは、クリーンな体で戦うことで証明するしかない」と厳しい言葉も口にしていた。

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