【カップめん評論家taka :a激推し!トレンド最前線】大人気ブロガーがカップめんの〝推せる新作〟を徹底解説する好評企画。今年1発目は、厳選した最新4商品をお届けします!
毎年恒例「中華蕎麦とみ田」の汁なしカップめんも登場
【本店では食べられない限定の味】セブンプレミアム「飯田商店 担々麺」(278円+税)
「らぁ麺 飯田商店」といえば、日本有数の温泉地として知られる湯河原を“ラーメンの聖地”と言わしめた銘店で、2010年(平成22年)3月16日の創業以来、圧倒的な人気を誇っている湯河原のレジェンド。その店主である飯田将太(いいだ しょうた)氏が監修した即席カップめんは、一貫してマルちゃんの東洋水産が担当しており、これまでに何度もコラボレーションを重ねているのですが、湯河原にある本店では食べられない「湯河原 飯田商店 ららぽーと沼津店」限定メニューの「担々麺」を再現したのが本商品。
2024年発売品は通算3代目に該当するため、純然たる新商品ではないけれど、歴代商品と比較して花椒(ホワジャオ)の存在感がアップ。即席カップめん業界における担々麺といえば、多くのメーカーが日本の味噌をベースに味を構築しているのに対し、飯田商店の担々麺は醤油ベース。ねりごまの強烈なコクと花椒の清涼感、そして表面に浮かぶラー油は担々麺らしい要素になるけれど、りんご酢の酸味と醤油の効かせ方は唯一無二。ほぼスープに特化した商品なので、そこが最大の見どころです。
【にんにく注意 ※マジで】セブンプレミアム「中華蕎麦とみ田監修 豚まぜそば」(268円+税)
中華蕎麦とみ田とは…などと、そのような解説は不要なくらい、現在のラーメン業界で圧倒的な知名度を誇っている有名店につき詳しい紹介は省きますが、お店では味わうことのできない“カップめん限定メニュー”として創作されたのが本商品。魚介のエッセンスを含む濃厚な豚骨醤油だれに、攻撃力が高すぎる生にんにく、さらにローストガーリック、フライドオニオン、ブラックペッパーを効かせたふりかけ付きの賑やかな商品で、汁なし二郎×またおま系のハイブリッド的な一杯。前回発売品は“香る魚粉ふりかけ付き”を特徴としていたので、またおま系と二郎インスパイア系が拮抗していたんですけど、今回は体感的に二郎インスパイア系が6.5割、またおま系が3.5割くらいのバランスです。
しかし、いい意味で下品な印象が強い方向に寄せながら、魚粉に頼らないタレの魚介感は上品で、生にんにくのインパクトは凄まじく、ふりかけに含まれるロースト&フライドの芳ばしさとブラックペッパーの清涼感も効果的。一見するとチグハグなのに、いざ混ざり合うと仲間はずれの要素は一つもありません。ちなみに「中華蕎麦とみ田」の汁なしカップめんは、2018年(平成30年)6月18日発売の「豚骨魚介まぜそば」から毎年恒例なんですけど、年々アップデートされてるんですよね。今後も要チェックです。
【冬の人気商品4代目は辛さアップ】東洋水産「マルちゃん正麺 カップ もやし辛味噌」(333円+税)
いま抜群に美味しく、そして10年後・20年後も古びることなく愛され続ける即席麺をコンセプトに、独自のポジションを築き上げたマルちゃん正麺(せいめん)。いつもの味が楽しめる定番商品とは別に、期間限定のスポット商品にも力を入れているのですが、後者の中でも安定して人気を誇っているのが本商品。2021年12月27日発売品を皮切りに、毎年12月の恒例となっているため、2024年発売品は4代目に該当するのですが、歴代最強の辛さにリニューアル! といっても万人ウケする商品が多い東洋水産、そこまで振り切った辛さではありません。しかし、なるほど過去の商品と比較して明らかに辛味が強く、この寒い季節に嬉しい加減。
スープの方向性は日本式の担々麺から花椒を抜いた感じというか、ごまと味噌の存在感が印象的。めんはすこしほぐれにくいので、そこは目下の改善点になるけれど、具材に低温殺菌調理のバリシャキもやしをトッピングしているところは大きなステータス。メーカー希望小売価格は高めの設定になりますが、その価値は充分に見出せる良品です。ちなみに前回発売品と比較してピリ辛もやしがノーマルもやしに変わり、スープの辛さがアップしている、というのが目立っていたリニューアルポイントなのですが、さらにメーカー希望小売価格も5円下がっていたんですよね。前回から値上がりするパターンこそあれど、その逆パターンは珍しいです。
【史上最大量のコーン更新!】東洋水産「味噌バター味ラーメン」(271円+税)
2005年(平成17年)11月にリリースされた「冬の味噌バターコーンラーメン」発売以来、寒い季節にぴったりな味わいをコンセプトに東洋水産が展開している秋冬向けの季節商品「味噌バター味ラーメン」。ほぼ毎年恒例なので、こちらも純然たる新作ではないけれど、2024年発売品は前回発売品に比べてコーンの使用量を21%増量し、史上最大量のコーンを更新。ええ、おかげで「コーンたっぷり」の文字通り、これでもかと入っているのですが、注目すべきはバターの存在感。
公式の名称が「バター風キューブ」となっているため、100%バターではないけれど、くどいと思わせるか思わせないかのギリギリを攻めた存在感たるや。バターとコーン、どちらかでも苦手な方に出した場合、これ以上ない拒否反応を示されそうな商品なので、一部の人を選ぶ商品になりますが、どっちも好きなら絶対に食べるべき。めんの食感はデフォルトでカタめなので、スープとの一体感を重視したい方は湯戻し時間を延長するなど自分好みに仕上げてください。
それでは、本年もよろしくお願いいたします。
※表示価格は発売時のメーカー希望小売価格です。スーパーなどでの販売価格は希望小売価格よりも安くなるケースが一般的ですが、コンビニでの販売価格はメーカー希望小売価格+8%を目安にしてください。