ノア11日後楽園ホール大会で、イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.がノアマットに別れを告げた。
祖父にドクトル・ワグナー、父にドクトル・ワグナーJr.(レイ・ワグナー)を持つメキシコ出身の三世レスラーは、2019年にノア初参戦。24年2月には団体最高峰のGHCヘビー級王座(現王者はOZAWA)を獲得するなどトップ戦線で活躍したが、今大会を最後にメキシコに活動の拠点を移すことを宣言していた。
ラストマッチとなったこの日は弟のガレノ・デル・マルとのコンビでサクソン・ハックスリー&LJクリアリーと対戦。ノアのイメージカラーである緑のコスチュームを身にまとい、特大の「ワグナー」コールで迎えられると、陽気なファイトスタイルでハックスリーを攻め立て観客と「ビバ・メヒコ」の大合唱を決めた。
終盤にクリアリーと一騎打ち状態となり「ミサワ!」と団体創始者の三沢光晴さんの名前をを叫んでローリングエルボーを発射。最後は三沢さんの代名詞エメラルドフロウジョンをさく裂させ、万感の3カウントを奪ってみせた。
リング上でマイクを握ったワグナーは「ノアは私の家で、私の家族です。みなさん、5年間ありがとうございました」と感謝の言葉を口にし、大歓声で見送られた。「自分の言葉でしっかりと約束します。私は必ず帰ってきます。マタネ」と誓ったワグナーが、再び緑のマットに立つのはいつになるのか――。