今季でプロ20年目となる西武・炭谷銀仁朗捕手(37)が、ソフトバンクから巨人にFA移籍した甲斐拓也捕手(32)との知られざるやりとりを明かした。
炭谷自身は2018年オフに西武からFA宣言し、巨人に三顧の礼で迎え入れられた。当時はチームが10年ぶりにリーグ優勝したシーズン後で、圧倒的な強さで昨季のペナントを制したソフトバンクから移籍を決断した状況も重なる。また、甲斐とは同じ形状のミットを使っていたこともあり、炭谷が自身のキャッチャーミットをプレゼントしたこともある。
浅からぬ交流が続いてただけに、今回のFAに関しても甲斐から相談を受けていたという。炭谷は「アドバイスはしていないですけど、(FAについて)俺はこうだったよ、という話はしました」。甲斐が巨人と交渉する前にやりとりがあったという。
その一方、炭谷の関心は「甲斐どうこうではなく、ジャイアンツはどうするんですかね?」と一つしかないポジションを阿部監督がどう回すのかという〝起用法〟にあるようだ。炭谷は「僕の時は(小林)誠司がずっと(主戦捕手)で誠司しかいない状況だった。今は大城(卓)、小林、そして岸田がやっと出てきたタイミング。(交渉の中で)言われていると思うんですけど、何か決め手があったんでしょうね」とニヤリ。
その上で炭谷は19年から21年途中まで、約2年半在籍した古巣・巨人について「そこは中に入ってみないと分からないですからね。外から見ているよりは、めちゃくちゃいい球団。外から聞くのとは全然違うチームです」と話し、甲斐にエールを送っていた。