スポーツクライミング女子複合でパリ五輪代表の森秋彩(21=茨城県連盟)が〝リベンジ宣言〟だ。
メダルが期待された真夏の祭典は、ボルダーの第1課題でホールドをつかむことができず、まさかの0点に終わった。得意のリードで猛追するも、4位とメダルにあと一歩届かなかった。森の身長は154センチと決勝進出者で最も低かったこともあり、国内外で課題の設定に関して賛否両論が巻き起こる事態となった。
しかし、当の本人はかねて「あれは身長うんぬんではなく、脚力がなかったから」と言い訳なし。11日に都内で行われた日本山岳・スポーツクライミング協会の年間表彰式では「やっぱり大きい方が有利だよねとか、ちょっと不平等だよねって言われることは結構多かったけど、メディアさんの前で『努力すれば物理的には全然いける』と言ったことで、身長だけじゃないとか、小さくても頑張れるって、子供たちに希望を与えられた面もあると思う」と前向きに振り返った。
表彰台に上れなかったのは自らの力が足りなかったから――。「悔しい結果に終わった」と唇を噛む場面もあったが「その悔しさをバネに頑張れている。生きてるうちになるべくたくさん五輪に出たいなと思わせてくれた。4回出て終われたら一番ベストだと思っている。30過ぎぐらいまでは頑張って現役を続けたい」とモチベーションは不変。五輪の借りは五輪で返す覚悟だ。