【米国マサチューセッツ州ボストン11日(日本時間12日)発】昨年10月に右肩の手術を行ったレッドソックスの吉田正尚外野手(31)があと2週間ほどでスイングを再開し、3月にはキャッチボールを再開させる。
この日、雪に見舞われたボストンで行われたファンイベント「フェンウェイ・フェスト」に参加した吉田は「シーズン(開幕)に合わせてしっかり逆算していきたい」と、順調な回復ぶりを語った。
例年は沖縄で自主トレに励んでいたが、今オフの一時帰国は2週間だけ。「年末年始は(地元)福井で過ごした」が、数日前に一家でボストンに戻り、本拠地フェンウェイ・パーク内でのリハビリを再開した。
状況を「関節唇の修復。ちょっと切れていた部分を縫い合わせるような手術をした。最初の1カ月近くは重いものを持ったりとか、(子供の)抱っことか、(右肩を)4週間くらい固定していたので(出来なかった)」と説明。
現在は「可動域(のリハビリ)が終わって、右手でおもりを持てるようになった。(今後は)徐々に重さを上げながらやっていく」という。
アレックス・コーラ監督は吉田について「昨日、話した。可動域はいいし、強そうだ。マサはあと2週間で素振りを再開する。(キャンプ地の)フォートマイヤーズに入った時にどういう状態か様子をみたい」と話した。
肩の状態次第では外野手として守りにつくことはあるのか。指揮官は「昨季、もし彼が健康だったなら、彼は外野を守る予定だった。だが、そういう状態ではなかった。それが実際に彼がそこ(DH)にいた理由だ。我々としては(今季も)彼がそこ(DH)にいて、かつ外野も守ってくれることを望んでいる。それはロースターにとって素晴らしいこと」と答えるとこう続けた。
「彼は健康なら素晴らしい打者で、リーグを代表する左打者の一人だ。もし彼が外野を守れるのなら、それは(チームにとって)大きなものになる」
一方、吉田は「チームの状況にもよると思う。任されたところでしっかり自分の仕事が出来るようにいつでも準備をしたい」。肩に不安を感じることなくフィールドに立てるよう、当面は地道にリハビリを続けていく。
昨オフに続いて今オフもトレードの噂が絶えない。本人は「ミュートにしていた。いろんな情報は知っていたが、それは僕はコントロールできないから。動くなら動いてそこでやるしかない。プレーヤーはそういう立場だと思う。自分に拒否権とかあれば別だが」と理解している。
メジャー3年目、今年こその思いは強い。「自分自身、日本の時の成績を頭に入れている。場所は違うが、チーム順位も上に行くような活躍が出来ていないので、まだまだキャリアハイを目指してやっていきたい」と飛躍を誓った。