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アニメ「蟲師」の世界観にピッタリ 最初から最後まで“静寂の美”【アニソン四半世紀】

東スポWEB 2025年1月12日 10時3分

【アリー・カー「The Sore Feet Song」】

今年最初の当コラム、通算でもちょうど100回(番外編を除く)となる。「残酷な天使のテーゼ」から「紅蓮華」までのおよそ四半世紀の間に発表されてきた“必聴アニソン”を独断と偏見で選んできたが、まだまだ紹介していない名曲がたくさんある。

この「The Sore Feet Song」もそんな忘れてはならない1曲。2005年10月から06年3月まで放送された「蟲師」(第1期)のオープニングテーマだ。「蟲師」は漆原友紀原作の漫画が大ヒット、07年にはオダギリジョー主演で実写映画化もされたので、ご存じの方は多いだろう。アニメも極めて評判が高かった。

この曲を歌ったのは英国・スコットランドのグラスゴーを中心に活動するシンガー・ソングライターのアリー・カー。曲自体は04年に発売されたファーストアルバム「Calling Out To You」に収録されていたが、アニメ放送に合わせて日本ではシングルカットもされた。

アリーの静かに語りかけるような優しい歌声と、シンプルながら必要最小限の音数で奏でられるアコースティックギターの調べ。最初から最後まで“静寂の美”で貫かれている曲だ。伝奇ファンタジーである「蟲師」の世界観には、しつらえたかのようにピッタリとマッチしており、実写映画はまた別としてもアニメ版のあの作画や色合いには、もはやこの「The Sore Feet Song」しかあり得ないのではないかとすら思わせた。

と言いつつも、14年に制作されたアニメ第2期「蟲師 続章」でオープニングを飾ったルーシー・ローズ(英国の女性シンガー・ソングライター)の「Shiver」も文句なしに合っていた。まあ、こういうアーティストを起用するスタッフのセンスが抜群ということなのだろう。

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