第2の故郷も綱とりに〝熱視線〟だ。大相撲初場所初日(12日、東京・両国国技館)、大関琴桜(27=佐渡ヶ嶽)が幕内隆の勝(常盤山)を寄り切って白星発進。取組後は「土俵際で攻められてもバタバタせずに、相手の動きに対応してじっくり攻められた」と振り返った。
先の九州場所で14勝1敗の好成績を残して初V。祖父は5度の優勝を果たした元横綱の琴桜で、その出身地の鳥取・倉吉市でも横綱昇進への期待が高まっている。
同市内にある琴桜記念館では、初優勝後の11月下旬から5日間、来館した先着30人に大関琴桜のイラストが入ったオリジナル缶バッジを配った。宇崎愛説明員(37)によると、同期間は開館時間の午前9時から連日20人ほどの行列ができ、毎日約1時間以内で配布が終了するほどの盛況ぶりだったという。また、優勝前と比べて来館者の数は約120%増となっている。
宇崎説明員は「『横綱になってほしい』というファンの方は多い。『今場所を迎えるのが緊張して怖い』と言っていたファンのお子さまもいたり、皆さんいろんな思いを持っている。プレッシャーも大きいと思うけど、序盤の取りこぼしなくスムーズにいって、いい流れで綱とりに挑んでほしい」と琴桜にエールを送った。
先代の故郷からの期待を背負い、一撃で綱とり成功となるか。