レッドソックスの吉田正尚外野手(31)に厳しい評価が下された。今オフはマリナーズとのトレードなど放出の噂が絶えなかったが、11日(日本時間12日)のファン感謝イベントでアレックス・コーラ監督は今季からDHではなく再び外野手として吉田を起用する方針を明言。しかし、このまま放出しなかった場合、チームに残る吉田について米メディアから不満の声が出ている。
地元メディア「ボソックス・インジェクション」は12日(同13日)に「過去20年間にレッドソックスが行ったFA選手のベスト&ワースト」と題した特集を掲載。その中で2022年12月に5年総額9000万ドル(約142億円)で契約を結んだ吉田がワースト3位に選出されてしまった。
同メディアは「ア・リーグのルーキー・オブ・ザ・イヤー投票で6位となったにもかかわらず、ヨシダは守備面で大きな欠陥を抱えており、リーグ平均レベルの外野手だった。2023年にボストンで140試合に出場し、1560万ドルの報酬を得ながらbWARはわずか1・4だった」とバッサリ。
昨季についてもコーラ監督は吉田をDHに降格させて守備には就かせなかったとし、「その結果は? 彼は攻撃面では平均をやや上回ったが、またbWARは1・4だった。決して悪い選手ではないが、5年間で9000万ドルの価値があるとは思えない」と指摘。
さらに「最も憂慮すべきことはヨシダに成長が見られないことだ。対照的に近年、MLBに挑戦したもう一人の日本人外野手、セイヤ・スズキ(鈴木誠也=カブス)は2002年のルーキーイヤーにbWARは1・8だったが、23年には2・8、24年には3・5と毎年着実に成長を遂げている。レッドソックスは今後3シーズンで5580万ドル(約88億円)を支払う義務を負っているがヨシダにはそんなポジティブな成長は期待できない」と酷評している。吉田は何としても地元メディアの低評価を覆す活躍を見せたいところだ。