〝世界のアサノ〟も夢ではない――。米ゴールデングローブ賞で4冠に輝いたディズニー傘下・FX制作ドラマ「SHOGUN 将軍」(ディズニープラスで全話独占配信中)で俳優・浅野忠信(51)は助演男優賞を受賞。13日に都内で緊急会見を行ったが、今回の受賞で海外作品が増えそうだという。
この日の会見で浅野は「今までにないぐらい喜びましたし、このような記者会見を開かせていただいて、本当に感謝しています」と受賞を喜んだ。
主演とプロデューサーを務め、主演男優賞・作品賞を受賞した真田広之(64)が「忠信君、受賞おめでとう! 10代の貴方との初共演から、何度も現場を共にして来た共演者として、本当に嬉しく感無量です」とメッセージを寄せれば、共演した西岡徳馬(78)も応援に駆け付け、「この喜び方がもうホントに喜んでる顔なんだよ」と笑った。
浅野は30年近く前から海外作品に出演しているが、「ホント正直言うと限界を感じてた」という。セリフがすべて英語の作品だと、英語圏の俳優と同等にセリフを言えないからと告白したのだ。
映画関係者の話。
「真田さんは英語、しかもイギリス英語が完璧。だからプロデューサーもできる。浅野さんは後からすごい頑張って、しゃべることができるようになったけど、真田さんほどではありませんからね」
今作品に出演する前まで浅野は「これ以上、アメリカの作品で僕ができることはない。もう日本に戻って日本の作品をやるしかない」と思いつつ、「ただ、もし勝ち目があるとしたら日本語のセリフでアメリカ資本で何か作品を撮れれば」と期待していたという。SHOGUNがまさにそれだった。
「あ、すごい! ホントにこういうことがあるんだ」と浅野は言う。
コロナ禍が長引き世界中で配信作品が見られるようになり、視聴者の字幕や吹き替えへの抵抗がなくなった。それも受賞の追い風になった。
「以前、北米では字幕というだけで見るのをやめる人が多かった。SHOGUNは7割が日本語のセリフ。つまり向こうの人たちは字幕を読まなきゃいけない。それでもヒットするという前例をSHOGUNがつくってくれた」(前出の映画関係者)
続けて「日本人のいい役があったら、オーディションなしでオファーが行くのは浅野さんとか真田さんのような、ある程度もうハリウッドで実績がある人。今回の受賞は弾みになるはず」とみている。
会見で浅野は「英語の勉強もずっとやってたんですけど、最近ちゃんとした先生に付いてまたやっていて」とも明かしていたが、今後海外作品のオファーが相次ぐのは必至。〝世界のアサノ〟と呼ばれるのも時間の問題かもしれない。