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【新日本】ライガーがドーム2連戦を総括「大舞台を経験した海野翔太は大化けするぜって思えるね」

東スポWEB 2025年1月15日 6時8分

獣神サンダー・ライガーが気になる話題やプロレス観を語る「獣神激論」。今回は新日本プロレスの1月4、5日東京ドーム大会2連戦を総括する。メインでIWGP世界ヘビー級王者ザック・セイバーJr.が新世代のエース・海野翔太の挑戦を退けた4日大会、そして米国・AEWらとの合同興行として国内外の注目を集めた5日大会を、ライガーはどのように見たのか――。

【ライガーが語る獣神激論(41)】東京ドーム2連戦が終わりましたね。まずは4日の大会でDOUKIが左ヒジを脱臼してしまうアクシデントでレフェリーストップという非常に悔しい結果になったと思うんだけど…。生命力の強い彼は、絶対にこのままでは終わらないだろうしね。アイツは死なないよ? とにかくケガを治して、早く復帰してほしいなと思います。

本題に入ると総括という形になるのか分からないけど、新世代の明暗が分かれた印象です。個人的には成田(蓮)選手がああいう裏切り方をしてハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)に入ったのになかなか自分の色が出ないかなと。どうしてもH.O.T加入後は尻すぼみな印象を受けてしまうので、今年は勝負の年になるんじゃないかな。

逆にいい意味で目立ったのは海野選手でしょうね。ザックとのIWGP世界王座戦には負けたけど、引きずることなく次の日はAEWのクラウディオ・カスタニョーリにシングル戦で勝った。これまで暗中模索、悩んでるんじゃないかなって部分も多かったけど、ドーム2連戦を見る限りは全然ヘコたれてないし、下手すると今年は大化けするぜって思えるね。あの大舞台を経験したという点でも新世代で一番大きなプラスを得たと思う。

あと5日の大会を見て思ったのはヤングバックス(マシュー&ニコラス・ジャクソン)やケニー(オメガ)はワンランク違うね。アイツらやっぱりすごい。特にケニーなんてハンパじゃないもん。AEWのトップとの差が見えちゃったかなって僕の目には映っちゃいましたね。やっぱ世界の壁は厚いよ。

それでもケニーと激闘を繰り広げたゲイブ(キッド)はさすがだったね。ゲイブは本当に良くなった。目つき、表情、(アントニオ)猪木さんの言っていた指の1本1本まで神経を配る…そういうのが見て取れたんでね。下手すると今年の新日本は、ゲイブと海野を中心としたレースになるかもね。

そんな中で2月11日の大阪大会ではザックの持つIWGP世界王座に後藤(洋央紀)選手が挑戦するんだから面白いよね。彼も東京ドームは第0試合で悔しい思いもしていると思うけど、そこが新日本の層の厚さであり怖さなんだよね。それを今回改めて思ったはずだから、大阪は燃えてるんじゃないですか?

最近はタッグ戦線での活躍が目立っていて、団体最高峰王座挑戦は9年ぶりだと言うんだけど、僕は後藤選手はタッグ屋というよりもシングルプレーヤーだとずっと思ってきたからね。ここで止まるような選手じゃないと信じてる。

これだけ新世代が台頭してきてるなかで後藤選手がIWGP取ったら全部ひっくり返っちゃうよ? ますます戦乱の時代が到来する。後藤が時計の針を戻しちゃったよ! みたいな。だからすごくこの試合には注目してる。

ファンは見ていて楽しいと思うけど、選手からしたらたまったもんじゃないよ。みんな生き残るのに必死だと思う。世代関係ない競争がこれからますます激しくなるだろうね。だからこそ今年の新日本プロレスは面白くなると思うし、ファンの方には全ての試合を見逃さないでもらいたいね。

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