〝クセ者〟が本領発揮だ。大相撲初場所4日目(15日、東京・両国国技館)、小結阿炎(30=錣山)が大関大の里(24=二所ノ関)を破って3勝目(1敗)。2日目の琴桜(佐渡ヶ嶽)に続き、2大関を撃破した。
もろ手で大の里を突き起こすと、すかさず引き落としを決めて〝瞬殺〟。取組後は「しっかり自分の距離、タイミングで相撲を取りました。落ち着いている? 集中できているからこそだと思う。しっかり動けている」と納得の表情を浮かべた。
その上で「今日は土俵の塩がすごく多かった。大関が前傾姿勢だったのを雰囲気で感じ取って、しっかり手を伸ばして横に動こうと思った。(作戦は)土俵上で決めました。今日は明らかに多くて、仕切り線にもかかっていたくらい。塩が多いと滑りやすい。大関は踏み込みが大きいので、滑るかもしれないと…。自分の直感を信じました」と作戦勝ちに胸を張った。
一方の大の里は、早くも2敗目。阿炎に対しては3連敗となった。支度部屋では「もう一度、集中して…。ダメっすね。切り替えて頑張ります」と立て直しを誓った。