米国・AEWで活躍する元新日本プロレスの〝レインメーカー〟オカダ・カズチカ(37)が本紙のインタビューに応じ、現在の心境を激白した。昨年3月のAEW入団以降、国内メディアの取材に応じるのは初めて。米国マットで感じたこと、新日本らとの合同興行「レッスルダイナスティ」(5日、東京ドーム)不出場の理由、来年1月に引退を控える棚橋弘至(48)への思いなどすべてを語った。
――昨年を振り返って
オカダ 本当にいろんなことがあった1年でしたね。新日本退団を23年くらいから考え始めて、米国に来て…。やっと慣れてきたというか、ちょっとずつAEWの一員になれたなって感じはしてきました。
――AEW入団の理由
オカダ オファーをくれたからですよ(笑い)。僕は英語もできないし、唯一できることってプロレスしかなくて、その強みを生かせるのがAEWかなと思ったんですね。戦っていない相手もまだいますし、そういう人たちと戦いたいという気持ちもありますね。
――環境の変化に苦労したことは
オカダ でもやっぱり、苦労をしたかったですからね。それは日本でできないことというか。こっちでは英語でしゃべったりとか、まったく別のこともしないといけないので、それは楽しいですね。試合数はだいぶ減りましたけど、試合じゃないことがだいぶ増えてるのでやりがいを感じてますね。
――今年の目標は
オカダ 今はコンチネンタル王者ですけど、まだ上のベルトがあるわけですし。そういう戦いに入っていかなきゃいけないなと。あと思っていることを英語でも伝えられるようになりたいなと。
――復帰したケニー・オメガ戦を期待する声も
オカダ どんな状況になるかも分からないし、復帰してやっぱり体キツイってなることも全然なくはないわけじゃないですか。病み上がりだし、時間をかけてしっかり整えてもらえたらいいんじゃないかなと思いますね。
――競争も激しい
オカダ それはあります。どんどん新しい人も入ってきますので。(自分が試合に)呼ばれなくても物語は進んでいきますから。そこに常にいられる存在にならないとダメだなと思います。
――現在のオカダのどこを見てほしいか
オカダ オカダ・カズチカじゃなくてAEWを見てほしいですかね。いい選手たくさんいますし、みんなカッコイイですよ。雰囲気がしっかりありますから、AEWの楽しさに気付いてもらえたらいいなと思いますね。
――日本のプロレス界については
オカダ 追ってはないですけど、情報は入ってきますよ。Xとかで見ますし。
――1・5は不参加だった
オカダ 僕からは何とも言えないですけどね(苦笑)。まあオファーがあった、ないは別にして、まだそんなタイミングではないと思いますし。自分は本当にもう(日本の試合には)出ないくらいの気持ちで辞めましたので。米国でしっかり戦おうという気持ちでやっているなかで戻っちゃうと、何か気持ちが動いちゃうかもしれないじゃないですか。僕としては1試合も出る気はないですし、そのくらいの気持ちで米国に渡っているので。
――棚橋が来年1月に現役を引退する
オカダ その時になってみないと分からないですね。(昨年)2月に大阪でシングルマッチをやって、勝手なことですけど僕の中ではスッキリした部分もあるので。でも棚橋さんが決めたことですし、周りがとやかく言うことではないのかなと思います。棚橋さんらしく突き抜けてくれればいいのかなと思いますね。
――棚橋は引退ロードでの再会を望んでいる
オカダ だったらAEWでやりましょうよって。こっちでそういうお別れの試合があってもいいんじゃないですか? 米国のファンの人たちも棚橋さんには思い入れがあると思いますし。
――最後にもう一度同じリングに立つなら組みたいか、戦いたいか
オカダ それだったらやっぱり戦いたいですね。棚橋さんと組んでいい思い出ってあまりないですから。棚橋、中邑(真輔)組ならまだ分かるんですけど、棚橋さんってどちらかと言うとシングル(プレーヤー)のイメージかなと思うので。AEWには柴田(勝頼)さんもいるし、ジェイ(ホワイト)もいますし(ウィル)オスプレイがいたりだとか…。そういう戦いがこっちでできたら、それはおもしろいでしょうしね。
――それでも日本のファンはどこかでオカダの試合を見たいはず
オカダ AEWで日本大会があったらいいなと思いますね。合同(興行)ではなく、選手もスタッフもAEWのメンバーで行けるのなら。その方がAEWのカッコよさも出ると思うし、面白いんじゃないかなと思います。