即戦力ルーキーにも今季は多くの期待がかけられることになりそうだ。広島の選手会合同自主トレが15日から広島県廿日市市の大野練習場でスタート。ドラフト1位の佐々木泰内野手(22=青学大)ら8人の新入団選手も合流した。
プロで活躍してきた先輩選手らと春季キャンプ前から肩を並べ、3時間ほど汗を流した。佐々木は「あらためて近くで見ると本当に体もデカくて、まだまだ自分には足りないところもたくさんあった。吸収しつつ、成長していけたら」と大いに刺激を受けていた。
一方で来たる2月の春季キャンプ以降は、そんな先輩たちがポジションを争う〝ライバル〟にもなる。特に即戦力と期待される支配下登録の大卒新人4選手には今季、一軍戦力として試される機会が数多くありそうだ。
その中でも注目されるのは昨季、低迷の要因となったチームの得点力不足と右の中・長距離打者不在の課題を埋めるべく獲得した六大学リーグ通算12本塁打のドラ1・佐々木泰。そして北東北大学リーグで通算9発、逆方向にもサク越えを放つパワーが武器のドラフト4位・渡邉悠斗内野手(22・富士大)だ。右打ちの両ルーキーに対しては春季キャンプ以降、本職の内野だけなく複数ポジションを守らせる構想が早くも練られているという。
実際に春季キャンプでは大学時代に三塁を本職としていた佐々木泰が「外野手」、プロでは一塁をメインに勝負をかける渡邉も高校時代の本職だった「捕手」のポジションをテストする可能性が浮上している。
すでに新井貴浩監督(47)も「今年は昨年以上に若い選手にチャンスがくる」と言い切っている。今季は昨季逃したリーグ優勝を再び目指すとともに、並行して野手を中心に次世代の主力育成が急務。戦力層が最も薄い「右の大砲」の期待を担うコイの新人2人には、守備面でも幅広く適性を見るための〝チャンス〟が他のナインよりも多く与えられることになりそうだ。