ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)との対戦を負傷により回避したサム・グッドマン(26=オーストラリア)が指名挑戦者の地位から陥落か。
IBF&WBO同級1位として世界タイトルに挑戦するグッドマンは左目まぶたの負傷で世界タイトル挑戦(24日に東京・有明アリーナ)を断念。その一方で、専門メディア「BOXINGSCENE」は「グッドマンは現在、トップランク(ランキング1位)の候補者(指名挑戦者)としての地位を守るために苦戦している」と伝えた。
同メディアによると、WBOのグスタボ・オリビエリ会長がグッドマン側に対して、10日以内に負傷に関する詳細な情報、予後、6か月以内に試合に復帰できるかどうかを示す医師の診断書を提出するように求めたという。その上で「グッドマンまたは医師が6か月以内の再戦が不可能と判断した場合、WBOランク1位から降格し、指名挑戦者の地位を失うことになる」と指摘した。
同会長は同メディアに対し「6か月以内に準備できれば問題はありません。しかし部門を活発に維持する必要があるのです」と説明。また「グッドマンはいまのところIBFは指名挑戦者のままだ」という。
すでにタイトル奪取のチャンスを逃し、ファイトマネーの約1億5000万円を稼ぎ損ねたグッドマンは、挑戦者の地位も失いかねないなど、アクシデントとはいえ、大きな代償を払うことになりそうだ。