元阪神で評論家の掛布雅之氏(69)が16日に発表された野球殿堂入りでエキスパート表彰を受け殿堂入りを果たした。
都内にある野球殿堂博物館で行われた通知式に出席した掛布氏は壇上に上がると「15年間タイガースで野球をやらせていただき、素晴らしいチームメートに恵まれた。球団のサポートもあり野球ファンの温かい声援もあったからここに立っていられるんだと思います」と笑顔であいさつ。
式にはソフトバンクの王貞治会長や巨人の前監督・原辰徳氏も出席していたこともあり「僕が野球を始めた大きなきっかけというのは、ここに今おられる王さん、そして長嶋さんに憧れたこと。千葉の田舎で育った僕が親父と二人三脚でバットを振り続け、阪神のテストを受けて阪神に入団させていただいたのが昭和60年。(巨人は)王監督で、4番は原さんでした。そんな巨人を倒し、日本一も経験させていただきました。すごくいい思い出です」と現役当時を懐かしんだ。
名前に上がった原氏も「(掛布氏は)3つ先輩になります。学生時代に憧れた方で、縦じまのユニホームを着た姿はまさに若トラ。甲子園で喝采、拍手を一番多く受けた選手だと思います。そしてどこか孤高の天才といいますか、独特の雰囲気を持たれ、大したことには動じず、喜ばず。どういう事があっても、威風堂々とプレーをされている。その姿というものは大変、感銘を受けて憧れたものです」と思いの丈を明かしながら祝福のメッセージを寄せた。