昨夏の東京都知事選に出馬したAIエンジニアの安野貴博氏が16日、都内で記者会見を開き、AIプロジェクト「デジタル民主主義2030」を開始すると発表した。AI技術を使って、より民意を反映した政策実現や、政治資金の透明化を目指す。
安野氏は都知事選で約15万票を獲得。AIスタートアップ企業を2社創業し、東京都AI戦略会議委員などを務めているAIのエキスパートだ。安野氏は2030年までに日本が世界でもっともデジタル民主主義が進んだ国になることを目指して、実証実験に協力してくれる自治体や政党を募集している。
新プロジェクトではAIを使って多くの人の声を集める「ブロードリスニング」、民意を政策に反映できるプラットホームの構築、政治資金の透明化するためのダッシュボード開発を提示し、必要な技術を提供すると訴えた。無料のオープンソースのシステムを活用してもらうことで実証実験をする。募集は公式サイトのメールアドレスから行っている。
今年は都議選や参院選もあるが、安野氏自身が出馬する考えはないという。「将来的に出馬のオプションは消していないが、今はこうした活動していろんな政治家と協力したい」と述べた。特定の政治家や政党に肩入れすることはないという。
15日には広島県安芸高田市の前市長で都知事選にも出馬した石丸伸二氏が新党について会見したばかり。石丸新党との協力について、「決まっていることは何もない。石丸新党以外にも興味を持っていただけたら連絡してほしい。石丸さんからの連絡も待っています」と呼び掛けた。