日本ハムの万波中正外野手(24)が16日に千葉・鎌ケ谷の二軍施設で自主トレを公開。一風変わった米国仕込みの〝アイテム〟を手に今季のさらなる飛躍を誓った。
今月6日からおよそ1週間にわたり、米アリゾナにあるトレーニング施設で自主トレを行った万波は「オフなんで主に打撃とフィジカルトレーニングをずっとやっていて。アメリカでいろんなことを教わっていろんな課題も見つかった」と話し、現在は現地で学んだ技術的な修正点を確認しながら打撃面の向上に努めている。その一環として米国から持ち帰ってきたのが、この日の打撃練習で見せた異色の「武器」だった。
一見すると自動車に搭載されている三角表示板のようだが、実際は「犬用フリスビー」。この器具を用いることにより自身の悪癖を修正できるのだという。
「僕は手首を早く返してしまう癖がありまして。手首が早く返ってしまうと(スイング時に)バットの軌道も変わってくる。これ(犬用フリスビー)を使うとバットを長くこの状態(芯の面が投手方向に向く状態)で出せるので。アメリカに行ってから教わって、それで始めた感じです」
昨季は2年連続でゴールデン・グラブ賞に輝くなど守備面は問題なし。一方の打撃面は136試合で打率2割5分2厘、18本塁打、60打点と全部門で前年の成績を下回った。その悔しさは今季、悲願のリーグ優勝とともに晴らす覚悟でいる。
「チームとしては当然優勝というところが目標ですが、個人的にはMVPを取りたい。今もプロ野球は優勝チームからMVPが選ばれますから。やっぱり優勝して個人的にはそこを取れたら最高かなと。数字の目標は萎えちゃうんで(笑い)。昨年も前半で(目標数値に)届かないのが見えてきた時に精神的にきつかった。毎日試合に出れば数字は改善されてくる。そういう意図でMVPです」
チームも自身も球界の頂点へ。高い目標を胸に長距離砲の飽くなき挑戦と試行錯誤は続く。