巨人・西舘勇陽投手(22)が16日にジャイアンツ球場で自主トレを公開。気温5度の冷えきった屋外でキャッチボールやランニングを入念に行った。
ルーキーイヤーとなった昨季は28試合に登板し、1勝3敗、20ホールドで防御率3・82をマーク。昨年7月からは先発にも挑戦し、ローテ入りを目指した。さらに昨年11月4日からおよそ7週間にも及ぶプエルトリコでの〝武者修行〟にも励んだ。体調不良により、出場機会は5試合(先発は1試合)で0勝1敗、防御率は4・97の結果だった。
そんな右腕は海外修行で「飛躍へのヒント」を得たようだ。帰国後には「乱闘とかもありましたし、試合終わった後、勝ってロッカールームだと日本と違ってすごいドンチャン騒ぎな感じだったので、そういうのもいいなって思いました」と感情を表に出すことの大切さを実感していた。
いったい、どれほどの盛り上がりだったのか…。西舘本人によると、勝利後のロッカールームでは常備されているミラーボールが点灯し、スペイン語のノリノリな音楽を爆音で流れるまさにクラブ状態。選手の中には椅子を「太鼓」、バットを「スティック」に見立てて〝創作楽器〟を奏でる者もいたようだ。
西舘は「すごかったですよ(笑い)。いろんな国から来ている選手が多いので、『こうなるのか!』と思いました。ずっと笑ってました」と笑顔を浮かべた。
マウンドでは表情をあまり変えることなくクールに腕を振る背番号17。海を越えて感情表現豊かな選手やコーチ陣と出会い、メンタル面でも大きな収穫を得た。プエルトリコの投手コーチからは「マウンドに上がったら自分が一番だという気持ちで堂々と投げろ」と常に言われていたという西舘。プロ2年目は感情をさらけ出し、さらなる飛躍を誓う。