西武のドラフト2位ルーキー・渡部聖弥外野手(22=大商大)への期待が高まっている。
11日から始まった新人合同自主トレも、17日で第2クールを終了。このクールでは屋外での打撃練習がメニューに加わり、即戦力の呼び声が高い渡部が柵越えを連発。大学日本代表の4番としての存在感を示した。
渡部は7日の入寮以降の打撃練習について「冬場なので数を打って、感覚をシーズン中に戻すという感じです。寮の環境が整っているので、自主練習中から朝練習して、夜も練習してと、本当にバットを握れる機会、練習する機会が多いので、どんどん自分が成長していっているのを感じています」とコメント。充実したライオンズの練習環境に感謝している。
さらに、今後についても「近い目標、シーズンの始まりの目標としては、開幕スタメンを取るということ。まずこの期間は自分の体と相談しながら、ケガなく自分を徐々にレベルアップしていけるようやっていきたい。未知のステージなんですけど、自分の力をどこまで試せるのかというのを、どんどんチャレンジしていきたい」と堂々と語っている。
もちろんチームとしても即戦力ルーキーの突き上げは大歓迎だ。昨季は攻撃陣が軒並み低迷し、リーグワーストの成績がズラリと並んだ。西口監督が「大いにチャンスはある」と話したように、渡部が新風を吹き込み、新外国人のセデーニョ、ネビンとともに活性化させてくれる起爆剤となる可能性は十分ある。
走攻守がそろう逸材だが、プレー以外の部分でも評価を上げている。連日、新人合同自主トレの指導役を務める岡田雅利育成兼人材開発担当(35)は、渡部についてこう打ち明けた。
「基本的に新人選手にはまず社会人としてのあいさつを徹底するように。施設内で会う人はみんな自分たちの練習環境を整えてくれる関係者だから、必ずあいさつをするようにと言っている。でも、彼(渡部)はすでにそういう習慣が身についている。人と話をする時も目を真っすぐ見て話をするし、人間性が備わっている。そういう選手は成長も早い」
誰に言われるまでもなく、人間性まで加えた〝四拍子〟がそろっている渡部。西武の救世主となれるのか注目だ。