大相撲初場所8日目(19日、東京・両国国技館)、幕内尊富士(25=伊勢ヶ浜)が幕内北の若(24=八角)を下して7勝目(1敗)。勝ち越しに王手をかけた。
尊富士が相手を押し倒した直後、北の若は土俵下へ転落して足を負傷。痛みに悶絶して動けなくなるアクシデントが起きた。尊富士は自ら土俵から下りて心配そうに見つめ、北の若が車いすで運ばれるまで寄り添う場面もあった。
尊富士は「相手は大丈夫かなと。僕にはどういう状況か分からないので…」と取組後の行動を説明。初顔の相手を下した一番には「焦らず落ち着いていこうと思った」と振り返った。
中日を終えて1敗をキープ。優勝争いの首位を1差で追走する状況にも「そういうのは全く意識しない。朝は(照ノ富士親方から)稽古場で『場所に行ったらストレッチ感覚で体を動かせ』と言われた。毎日、言われたことをできるようにするだけ」。今場所で引退した兄弟子の教えを守り、目の前の一番に集中する構えだ。