日本ハムのドラフト1位ルーキー・柴田獅子投手(18=福岡大大濠)が〝プロの試練〟に直面している。
投打の二刀流挑戦を表明している逸材は千葉・鎌ケ谷にある二軍施設で合同自主トレに参加中。他の新人とともに連日汗を流している。だが、日々の練習メニューは「ケガ予防」の目的もありチームが徹底管理。自主練習も禁止されているため柴田は「我慢の時」を余儀なくされているという。
「昨日(18日)も(合同自主トレが)休みだったんで、一度グラウンドに出てキャッチボールをしたんですけど、制限がかかっていることを知らなくて。バッティングもしようとしたんですけど、すぐに(球団関係者から)『もう休め!』と言われてしまって」
そこで柴田が最近始めたのが寮の自室での「隠密トレ」だ。屋外で体を動かせない分、自室にこもり栄養学の勉強や体幹トレ、映像を見ながらのフォーム確認などを行うようになったという。
「なかなか思うように練習ができない中でもできることはあるので。(プロとして)まだいろいろな知識もない。そういうものを与えてもらった時にすぐ合わせられるようにしようと。だから投手の方では(自室で)ダルビッシュ選手やメジャー投手を含め、プロの投手の動画をいろいろと見て動きをまねしたり見比べたりしています」
19日の練習後には二軍施設で行われた「新人お披露目会」に参加。新人を代表して鎌ケ谷市長の芝田裕美氏に転入届を提出する際、同市長から「息子が同姓同名(しばた・れお)です」と驚がくの事実を知らされ「びっくりしました。でも縁を感じる」と目を丸くした。
「これからは練習量というのが大事になってくるとは思いますが、制限のある中でやれることをキャンプまでにやっていきたい」。無限の可能性を秘めた18歳の見えない努力は続く。