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【阪神】藤川新監督 セのDH制「賛成派」でも…12球団監督会議で〝クール対応〟見せた背景

東スポWEB 2025年1月21日 5時7分

阪神・藤川球児監督(44)が毎年1月になるたびに、恒例のように巻き起こるセ・リーグへのDH制導入の議論に対し、自身の流儀でクギを刺した。

東京都内のホテルで20日に開催された12球団監督会議に初出席した藤川監督は、評論家時代にセへのDH制導入に積極的に賛成する立場を表明済み。「反対派」の筆頭格として重きをなしていた岡田前監督(現オーナー付顧問)との政権交代がなされたことで、球界全体にも何らかの〝地殻変動〟が起こるのではないかと注目されていた。

2時間近く続いた会議終了後の記者応対では当然のごとく、DH制関連の質問が飛び交うことに。だが、火の玉指揮官は「もちろん議論では出た」と前置きした上で、以下のような見解を口にした。「結局は監督会議では決められないこと。全てはNPBに預かってもらう話ですよね。12票集まったからといってそれがすぐ、どうなるわけではない。監督はあくまで任命されている期間がある。5年なり10年も監督された方はほとんどいないので」。

現場の代表として、意見を求められれば応じる用意はある。だが、NPB内の重要事項を決裁するのは各球団の代表者たちからなる実行委員会や、さらにその上部にあるオーナー会議の仕事。毎年1月に監督会議が開催されるたびに、一連の議論ばかりが繰り返されても物事は一歩も前に進まない――。ユニホーム組と背広組がそれぞれなすべき〝役割〟を明確に区別した格好だ。

昨秋の就任以降、ドラフト会議やオフの補強戦略に関しても「専門の方にお任せしています」と少なくとも表向きには過剰に口を挟むことは控えてきた。プロフェッショナルとして、フロントマンや編成スカウトなどの職域を尊重する姿勢がにじみ出る。この日もあくまで「(ルール運用などの)グラウンドレベルのことをしっかりと話し合いました」と現場指揮官としての分をわきまえた発言に終始した。

多くの先輩指揮官たちと顔を合わせた一日を「みんないいな。やっぱり勝負師だなと。心に火がつきました」と振り返った藤川監督。自身の役目はただ一つ。歓喜の秋に宙を舞えればそれでいい。

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