Infoseek 楽天

【巨人】監督会議でまとまらない〝セDH制導入〟は暗礁か 阿部監督「いい面も悪い面もある」

東スポWEB 2025年1月21日 5時7分

やはり「永遠のテーマ」となってしまうのか。20日に東京都内のホテルで12球団監督会議が開催された。5人の新人監督を含む12人の指揮官が初めて顔をそろえてさまざまなテーマで議論を交わしたが、巨人の原辰徳前監督(66)らが主だって推し進めていた「一大プロジェクト」は結局のところ、このまま暗礁に乗り上げそうな雲行きとなった。

この日の同会議ではCSの日程やアドバンテージなど制度上の改善点に関して議題が及び、議論も白熱。各球団の監督がそれぞれの考えを主張し有意義な時間となった様子で、巨人の阿部監督も「この会議が終わるとあっという間にキャンプインするので『始まるな』というのは感じましたね」と率直な心境を明かしていた。

その一方、長年の論題でもあったDH制度についてはこれまで毎年開かれていた同会議の内容とは異なり、やや温度差が生まれる格好となった。昨年までは巨人・原前監督が「主」となり、セ・リーグへのDH制導入を訴え続けた末に毎年議論が進められてきた。球界内からも賛否両論が巻き起こる一大テーマに関しては、この日も議題にこそ上がったものの各監督の間では中立的なスタンスやどこか冷めたような意見が目立った。

「監督会議では決められない」(阪神・藤川監督)、「神宮球場を本拠地としている監督としてはDHには反対です」(ヤクルト・高津監督)などと中立から反対寄りの意見を出す指揮官がいれば、一部では「交流戦限定で(セ主催試合でも)DH制を導入してみては」(ソフトバンク・小久保監督)という試験的なアイデアも投げかけられた。

ただ、どの意見もやはりまとまることはなく、それぞれの主張は玉虫色のまま会議も終了。その原前監督からバトンを引き継いだ阿部監督は「投手のケガのリスクとか野手の寿命を考えたらいいと思います」としながら「いい面も悪い面もあるなと感じています。(ロッテ監督の)吉井さんはヤクルトに移籍して打席に立っていろいろな勉強になったとおっしゃっていた。いろいろな方がいていろいろな考えがあるので。そう簡単には変わらないのかな」と述べるにとどまり、あくまでも中立の立場を崩さなかった。

ここまで議題にこそ上がれども、なかなか進行しないDH問題。現場の監督たちのほとんどが慎重な姿勢を見せていることからも、導入への見通しは依然として不透明なままトーンダウンしていきそうだ。

この記事の関連ニュース