新日本プロレスの海野翔太(27)が、再起への思いを明かした。年間最大興行の4日東京ドーム大会ではIWGP世界ヘビー級王者ザック・セイバーJr.に挑戦するも敗戦。2月11日大阪大会でのグレート―O―カーンとのシングル戦から、来年の1・4メインを目指す戦いをスタートさせる。そしてオーカーンの〝蛮行〟に怒りをあらわにしつつ、制裁を予告した。
海野はザックとの大一番に敗れるも、5日東京ドーム大会では米AEWのクラウディオ・カスタニョーリに勝利。「団体最高峰のベルトに東京ドームのメインで挑戦したのは、勝敗抜きに自分を大きくしてくれたと思います。心身ともにいい経験はできたのかなと。ただ負けた事実は変わらないので、その悔しさは今年1年秘めたまま、来年の東京ドームのメインを目指していきたいです」と次なる目標を設定した。
そんな海野に因縁を吹っ掛けてきたのが、オーカーンだ。6日大田区大会では、常に入場時に携えていたファンの子供が自作した紙製のベルトを破り捨てられるという屈辱を味わった。「一生懸命作ってくれた子供たちの気持ちを加味した上で、一番の怒りはそこですね。過去には少女を助けて『パンケーキ食うか』と優しさを見せていたオーカーンが、子供を傷つけてる意味も分からないですし、誰も得をしないですよね。僕に対してぶつけたいもの、伝えたいものがあるなら、他にいくらでもやり方があるだろうと」と断罪する。
海野はドームのメインでの挑戦に賛否両論が巻き起こり、一時はブーイングにもさらされた。オーカーンからは「嫌われる覚悟もねえのに、キレイごと並べてるからだ」と挑発されたが…。「僕からしたら嫌われる覚悟ということにフォーカスを当ててないし、彼の言ってることは全部個人の価値観じゃないですか。あんなに必死に『オーカーン』コールを要求してたのに『嫌われる覚悟』とか言っても、説得力もないですし」と反論する。
その上で「こんだけボロクソ言われて、いろいろ失って…。『でも、海野の目は死んでないな』『私も明日から頑張ろう』とファンの方に思ってもらえれば幸せというか、そういうものを届けたい。諦めない気持ち、立ち上がる強さを示していきたいです」と豪語した。
「すごいレスラーだと思うんですけど、嫉妬心の塊なのかなと。もしかしたら今までがお飾りで、化けの皮が剥がれて卑しい部分が出てきただけなのかもしれないですけど。だとしたら、化けの皮を全部剥いで、卑しい根性を叩きのめしてやろうと思います」。逆風の中でも信念だけは貫き続けた海野が、決して相容れないオーカーンとの戦いから再浮上のキッカケをつかむ。