OBからも厳しい声が飛んでいる。
タレント中居正広の女性トラブルをきっかけに、批判に晒されているフジテレビ。イメージ悪化を危惧したスポンサー50社以上が同局に提供するCMを差し替える事態となっている。
開局以来、最大の危機――。そんななか、フジの報道番組に15年近く携わってきたOB男性は21日までに更新したX(旧ツイッター)で、フジの内情について次のようにつづっている。
「15年間のうちに視聴率が低下していき、社内の空気も悪くなっていった。幹部たちは死んだ魚のような澱んだ目をして、去勢されたように気概のないスタッフが増えた」
17日に行った港浩一社長の〝閉鎖的な会見〟についても「今回の狡い形式の記者会見は、報道部門の人間なら全力で阻止するのが当然だが、最低限の職業的な責任すら失せてしまったらしい。弱い立場の女性アナウンサーを守りもせず、責任逃れに終始する経営陣の姿は見苦しい限りだ。大手各社のCM停止は、やがて打ち切りになる可能性もある。社内に立ち上がる勇気を持った人間は、もういないのだろうか」と嘆いている。
フジと言えば「楽しくなければテレビじゃない」を標榜し「視聴率三冠王」を獲得する〝黄金期〟があった。このOB男性も「かつてのCX(フジテレビ)には自由闊達な雰囲気があったし、安藤優子さんのニュースJAPANにディレクターとして加わった時は誇らしく思った」と回想。
一方で「ただ、いつの間にか妙な空気が漂っていた。傲慢なプロデューサーの一人からは、あからさまなパワハラを受けたこともある。共に働いていたキャスターの一人は、そんな空気に嫌気がさして番組をやめた。あの妙な空気とは、力を誇示した傲慢さなのかもしれない」とつづり、自身もまた「自戒を込めて言えば、私自身もCXの空気に染まり、仕事の現場では高圧的な人間だったと思う」としている。
その上で〝古巣〟について「おそらく今の経営陣に対応を委ねていたら、CXは民放テレビ局で初の経営破綻は避けられないだろう」「社員アナウンサーを守らない経営陣の姿勢や問題の幹部には、憤りを抱く」などと警鐘を鳴らしている。