ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)と24日に東京・有明アリーナで激突するWBO同級11位キム・イェジュン(32=韓国)に勝機はあるのか。
井上はIBF&WBO同級1位サム・グッドマン(オーストラリア)の負傷により、急きょ代役に指名されたキムと対戦することになった。大きな実力差があることから米メディア「BOXINGNEWS」が「おそらく最初の3ラウンドで井上が圧倒的なストップ勝利を収める可能性が高い」と報じるように、モンスターの優位は動かないとみられている。
そんな中、専門メディア「BOXINGNEWS24/7」は「モンスターショーを堪能できる」と伝え、井上のKO勝ちを確信的に伝えつつもキムの奮闘を期待し「パッキャウエザーという異名を持つが、パンチ力も持ち合わせており、エキサイティングな展開になるだろう」と予測。スペイン紙「マルカ」はブックメーカーに注目し「井上は50対1のオッズの大本命として臨むが、キムの勝利にかけた掛け金の方が多い」と大番狂わせを予想する人が多いと指摘した。
さらに同メディア「ATHLONSPORTS」は「井上が負けるとは考えられないが、キムは失うものはなく得るものばかりという予測不可能な危険をはらんでいる」とし、同「BOXINGNEWS」も「ある意味では彼(キム)らの驚くべき自信は井上の優れた攻撃レパートリーのどこかにいくつかの防御弱点を見つけ出したことを示しているに違いない」と伝えていた。
キムはその世界ランキングから井上にとって〝過去最弱〟の挑戦者となるが、日本人選手との対戦は過去7戦7勝というデータが示すように、井上を相手に底力を発揮する可能性ある。井上に油断はないが、突然の選手変更は想定外なこともあって注意する必要はありそうだ。