【岡田紗佳のもう一度見たい麻雀Mリーグ】
1月17日第1試合 南4局0本場=松ヶ瀬隆弥(風)、黒沢咲(雷)、浅見真紀(ド)、竹内元太(フ))
KADOKAWAサクラナイツの岡田紗佳です。Mリーグの歴史の中で、最多連勝記録は鈴木優選手、白鳥翔選手、浅見真紀選手による5連勝です。この日、前人未到の6連勝を目指して、浅見選手は熱い試合を繰り広げてくれました。
東発で満貫をアガり好発進でしたが、その後にアガリはなく、トップ目とは1万6800点差の3着目でオーラスを迎えました。トップで終えるためには倍満ツモ、2着浮上にも跳満ツモか満貫直撃が必要のため、見ていた多くの人が厳しいなと感じたと思います。
オーラスの浅見選手の配牌はドラの中を2枚持った七対子の二向聴。リーチ・ツモ・七対子・ドラドラ裏裏の倍満ツモがクッキリと見える形で、いやが応にも期待は高まります。他にも面前で中をアンコにするなど、倍満ルートがいろいろ見える素晴らしい配牌です。
2巡目には早くも七対子一向聴となりました。ここから丁寧に重なりそうな牌を選び、アンコ手になっても倍満や2着浮上となる跳満の可能性はあるため3枚の3索を残して手を進めていきました。
先制リーチは親で2着目の元太選手。リーチ棒が出たため、浅見選手は満貫ツモでも2着浮上となったのですが、元太選手から切られた中をポンすることなく、倍満になりえる七対子を目指して無スジも押していきます。
終盤、黒沢選手からもリーチ棒が出て跳満ツモでもトップとなったところでついにテンパイ。山に3枚残った9索単騎でリーチをかけました。
ツモれば跳満以上が確定で、この時点で山に2枚残りの元太選手、黒沢選手よりも残っていた牌は多かったのですが、最後は元太選手が底力でツモり、連荘してトップとなりました。
普段のMリーグだったら元太選手のリーチ後に出た中を鳴いて満貫ツモでの着順浮上を目指していたと思います。ただこの試合はチームから「6連勝のことだけを考えて打ってきていい」と言われていたようで、トップにかける気合を見せてくれました。
浅見選手は昨シーズンから渡辺太選手と一緒にドリブンズに加わりました。途中からチームに入る人は、どうしても前の人たちと比べられてしまうため大変だと思いますが、チームを柔らかい雰囲気で包み込んでいます。雀風は大胆というか、“特攻シンデレラ”というキャッチフレーズを持っていただけあって、攻める時には攻めて、持ち味が十分に発揮されているような気がします。