日本人初の米野球殿堂入りを果たしたイチロー氏(51=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が1票及ばずに史上2人目の満票選出を逃したことが物議を醸している。
投票はアメリカ野球記者協会(BBWAA)に在籍10年以上の会員で行われ、今年は総投票数394票のうちイチロー氏は393票を獲得。得票率99・7%と快挙にわずかに届かなかった。多くの米メディアが投票しなかった記者を推察して非難しており、現代のネット社会では「身バレ」「顔バレ」につながる危険性もある。
MVPやサイ・ヤング賞は投票者と選考理由が公開されるが、野球殿堂の公開は希望者のみとされる。そんな中で「フォーブス」は「スポーツ記者は意見が強く、一部の反対意見があっても自分の意見を貫くことは誠実さの一部です」とあえて「記名公開」を提案した。
賛否を呼ぶ結果になったとしても「選んだ人が気に入られなくても自分の投票を貫く意志がある人は尊敬に値する。選出結果を公表しないことでより物議をかもし、記者全体を責める人が出てくることは間違いない。誰がイチロー、ジーター、ケン・グリフィーjrに投票しなかったのか、ファンが知らないのであれば、公表しなかった人全員が容疑者になる。ファンへの透明性のため、野球殿堂の理事会が選出結果を公表することを検討した方がいい」と非公開のデメリットを並べた。果たしてどちらが正解なのか…。