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【卓球】全日本選手権頂点の行方は 松下浩二氏が〝大混戦〟男女シングルスを分析

東スポWEB 2025年1月23日 6時2分

頂点の行方は――。21日に開幕した卓球の全日本選手権(東京体育館)は、23日からスーパーシードに名を連ねる有力選手が登場する。2024年パリ五輪が幕を閉じ、28年ロサンゼルス五輪に向けた戦いがスタート。今大会は男女シングルスのみの開催で、パリ五輪代表を軸に激しい戦いが予想される。日本卓球界初のプロ選手で五輪4大会連続出場の松下浩二氏(57)が本紙の取材に応じ、混戦必至の戦いを徹底分析した。

松下氏が「本当にレベルが高いし、選手層がやっぱり厚い」と指摘するのは女子シングルス。パリ五輪銅メダルの早田ひな(日本生命)、同代表の平野美宇、張本美和(ともに木下グループ)、3年ぶり4度目の優勝を狙う伊藤美誠(スターツ)、急成長中の大藤沙月(ミキハウス)など実力者がめじろ押しだ。

早田は史上6人目の3連覇を狙うも、パリ五輪で負傷した左腕の状態が気がかり。松下氏は「ケガから復帰したけど、やっぱり完全には戻ってはいない印象なので、ベストパフォーマンスができるかどうか。当然優勝候補だが、前回大会のように独走するような感じはないと思う」。エースに不安要素があり、前回大会準優勝でパリ五輪後もコンスタントに結果を残す張本が「優勝候補の筆頭」と評価した。

ただ、カットマンの佐藤瞳(ミキハウス)との対戦が予想される6回戦が1つのヤマ場と分析。「佐藤選手は世界トップレベルのカットマン。勝つのは簡単じゃないので、そこを乗り越えられるかが張本選手の今大会のポイントになってくるのでは」。

佐藤とダブルスで24年11月のWTTファイナルズを制したカットマンの橋本帆乃香(ミキハウス)の出来も大会の流れを左右する可能性がある。「張本選手や平野選手が苦戦してカットマンの選手が上位に来たら、伊藤選手の優勝のチャンスが上がると思う。伊藤選手はカットマンに強いので」と展開次第で伊藤のVもあるとの見解だ。

男子シングルスはパリ五輪代表の張本智和(智和企画)と戸上隼輔(井村屋グループ)が優勝候補。だが松下氏は今大会シニア一本に絞った17歳の松島輝空(木下アカデミー)の躍進に注目する。2大会ぶりの団体メダルを目指すロサンゼルス五輪を見据える上で「優勝は難しい部分もあるかもしれないが、松島選手はベスト4、決勝には残らないといけない選手。松島選手が上がってこないと日本は苦しい。男子は女子と比べて選手層が薄いので」と指摘した。

日本中が盛り上がったパリ五輪から約半年。次の大舞台へロケットスタートを切るのは誰か。

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