〝プーチンの頭脳〟〝プーチンのラスプーチン〟として知られるロシアの超国家主義哲学者アレクサンダー・ドゥーギン氏(63)が米国のトランプ大統領に対し、暗殺の可能性を警告した。ロシアの通信社「RIAノーボスチ」が22日、報じた。
トランプ氏は21日、記者団に対し「プーチン大統領は合意を結ばなければならない。合意を結ばないことでロシアを破壊していると思う。ロシアは大きな問題に直面するだろう」と語った。
その後、RIAノーボスチは、ドゥーギン氏のインタビューを配信した。
ドゥーギン氏は「特にトランプ大統領は、ケネディ暗殺と米国内のディープステート(闇の政府)の多くの犯罪について情報を公開すると約束しているので、トランプ大統領の命を狙おうとする試みは確かに起こり得る。これは、特別機関や多数の有力者の利益に直接影響する」と警告した。
トランプ氏はケネディ暗殺機密文書の全面的公開を宣言している。また、政界や経済界のエリートによるディープステートが政府機関を操っているといった陰謀論を主張し、ディープステートの解体を訴えている。ドゥーギン氏によると、そのトランプ氏の決意が、自らの命を危険にさらしているというのだ。
また、ドゥーギン氏は「トランプ大統領に対する抵抗は大きくなるだろうと思う。彼に対する暗殺未遂やテロ攻撃、社会不安などが起きる可能性も排除できない。まだ始まってはいないが、こうしたことはすべて起こり得る」と述べた。
さらに「現在、アメリカ社会でトランプ主義が非常に高まっている。暗殺未遂によってトランプ主義を簡単に取り除くことはできない。なぜなら、トランプ大統領に対する、より過激な抵抗に移ろうとする試みは、少なくとも間違いなく内戦につながるからである」と米国に混乱が起こる可能性を指摘した。