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憧れのやす子をしのぐスピード出世の兆し えぐろは1級建築士試験合格後に芸人の道へ!

東スポWEB 2025年1月23日 16時12分

〝女芸人マニア〟として知られているお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」の新道竜巳が、これから〝馬鹿売れ〟しそうな女芸人を紹介するこの連載。今回は、いまや超売れっ子になったやす子をしのぐ勢いを持ち、驚異的なスピードでブレークしつつある女性ピン芸人を紹介する――。

スピード出世すぎる芸人さんをご紹介します。年末、知り合いの芸人から「ちょっとネタ掛けたい芸人がいるんだけど」とLINEが来て、どなたかな?と思っていたら「えぐろ」という聞いたことのない芸人さん。大みそか放送の「おもしろ荘」(日本テレビ系)で最終選考まで勝ち進んでいると聞いて驚きました。その「おもしろ荘」で爪痕を残し、テレビ出演も増えてきました。

【プロフィル】
芸名‥えぐろ
所属‥SMA(ソニー・ミュージックアーティスツ)
デビュー‥2023年12月
生年月日‥1998年9月15日
出身‥埼玉県

いつの間に知らない芸人さんがあっという間に結果を出そうとしている。その驚異のスピードは、事務所の先輩であるやす子さんよりも早いかもしれない。聞くと、やす子さんに憧れてお笑いを始めたそうです。

えぐろさんのすごいところは、ネタの表現力に対して芸歴が短いのが逆に武器となり、全くマイナスになっていないところです。今できる限りのことを一生懸命やっていて、ボケの一つひとつをくっきり見せる。ネタも面白く新しい。R―1グランプリ2025も初出場ながら準々決勝進出。残念ながら準決勝には行けませんでしたが、今後が大いに期待できる逸材です。そんなえぐろさんに話を聞いてみました。

――お笑いを始めたきっかけは

「明確なきっかけは覚えていないのですが、これかなというのは小学3年生の時に大阪に旅行に行き、なんばグランド花月に行ったこと。最前列で漫才や新喜劇を見て衝撃を覚えました」

――でも芸人になったのは25歳と遅かった

「お笑いはずっと好きでしたが、芸人になる勇気もなく普通に就職。24歳くらいになると同世代の芸人さんがテレビに出てくるようになり、このまま芸人になりたい思いにフタをし続けたら、死ぬ時に後悔するんじゃないかなと。でも会社を辞めるのが怖かったので、1級建築士試験に受かったら芸人になっていいというルールを決めました。1年後に1級建築士の試験に合格して、会社を辞めてSMAのオーディションを受けました」

――SMAを選んだ理由は

「1つはやす子さんがいたから。自分と同い年で活躍してるのを見て、『このまま芸人にならなくて後悔しないか!』って自分に問いかけてました。2つ目は12月から入れたから。1級建築士の試験が終わってすぐにお笑いを始めたかったけど、他の事務所は4月からの養成所スタートが多くて待ち切れませんでした」

――ネタの作り方は

「気になったことは常にメモする。電車の中の変な人の言動とかカフェで隣の席の会話とか。建設現場系のネタをすることが多いのですが、用語が伝わるか一般の友人に確認してます。思いついたらとりあえずライブでやってみてそこからまた考えます。頭の中でずっと考えていても分からないので、ライブにいっぱい出ていっぱい新ネタ試して、いっぱいボツネタができてます(笑い)」

――R―1の手応えは

「手応えはよく分かりません。R―1に参加するのが今回が初めてなので、大会の傾向とか分からず手探り状態です。正解が分からないので、やりたいことをやって受かったらいいなと思ってやりました」

――将来の目標は

「まずはお笑い一本で食べていけるようになりたい。お笑い業界のことがまだ分かっていないので、まずはいろいろ知ったうえで自分が何やりたいか明確にしていきたいです!」

オーディションは受かっても賞レースはうまくいかないことはよくある話ですが、えぐろさんはバランスがいい。一つひとつのオーディションを安定して勝ち上がるネタをやれている。これからが楽しみな逸材です。

☆しんどう・たつみ 1977年4月15日生まれ、千葉県出身、本名・濱島英治郎。平井“ファラオ”光と組む「馬鹿よ貴方は」として「THE MANZAI」「M―1グランプリ」で決勝進出を果たした実力派。緻密なネタ作りに定評がある一方、女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」では、予選会場に足しげく通い、ほとんどの出場者のネタを見るほどの“女芸人マニア”。

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