DeNAから現役ドラフトでソフトバンクに移籍した上茶谷大河投手(28)が23日、初めて筑後市内の二軍施設を訪れ練習を行った。
福岡への引っ越しが完了したのは22日の朝。「まだ(家が)段ボールまみれです」と苦笑しながら語った右腕は、室内練習場でその場に居合わせた選手やスタッフにあいさつをして回った。ランニングやキャッチボールをした後、ブルペンにも入り軽い出力で41球を投じた。
新天地で狙うは先発ローテーションの一角だ。このオフはウエイトトレーニングに重点的に取り組み、昨年のベスト体重から5キロほど増量した。「メキシコ(のウインターリーグ)で1か月先発をやって、平均スピードの維持が難しかった。球速が落ちてくるとどうしても力んでしまう。力まずに投げて維持したいので最大出力を上げようと」とその意図を語った。
キャンプでは先輩からの言葉を胸にロケットスタートを切りにいく。「2月のスタートからいけるように。DeNAの森さんにも『本当に実戦早いから。初日から飛ばしていけるようになっとけ』と厳しく言われた。そこは準備してきました」と抜かりはない。倉野投手コーチも「もちろん2月1日から競争」と右腕に伝えたという。
一方で持ち前の明るいキャラクターは福岡でも健在。「(自分が)ふざけてばっかりなので。そういう感じで接してくれたほうが自分も行きやすい。お願いしますってことです」と語り、再びチームメイトとなる浜口については「メキシコも一緒に僕のほうから別れを告げに行っていたのでその時げたんですけど、まさかまた2週間後に…(笑い)。僕はうれしかったです」と笑顔を見せた。
しかし、再び同僚となった浜口、そこに上沢、伊藤も加わったことで先発争いは激化。3つの枠を10人以上で争うこととなる。「僕にとっては本当にラストチャンスというか、これを取れなかったら終わりだと思う。覚悟を決めて取りに行きたい」とハッキリとした口調で語った上茶谷。背水の陣で2月から猛アピールしていく。