【宮崎祐樹連載 オリのゴリBsを知り過ぎた男(50)】僕が監督を務めさせてもらっている社会人軟式野球チームの「Baseball Team NINE」。これだけ書けば、NINEというチームを読者の方々に印象づけられたんじゃないですかね。スポーツ紙の紙面でこれだけ活動内容を紹介された軟式野球チームもないんじゃないでしょうか。お付き合いいただきありがとうございます。
それぞれに福祉関連事業を展開する3社、株式会社Nine、株式会社SHINDEN、NPO法人ジャム&ハッピーが運営母体となっているのですが、それぞれの代表が幼少期から野球が大好きで、チームに関わったメンバーに大事な思い出を残してくれる「仕掛け」を用意してくれるんです。
昨年の12月2日には野球人なら誰もが憧れる甲子園球場で、新卒内定者を招待しての野球部懇親会が行われました。グラウンドで実際に試合をするのですが、対戦相手はNINEの運営母体のうちのSHINDENとジャム&ハッピーが運営する「新田クラブ」です。複数の野球チームを持っている会社って、どんだけ野球好きやねんと思うかもしれませんが、好きなものは仕方ないんです。
社会人になっても野球を続けたいという思いを持って入社してくるメンバーたちです。プレーしているみんなの表情は底抜けに明るかったですね。この試合にはSHINDENの中本代表のご縁で霊長類最強の女・吉田沙保里さんを育成したレスリング指導者の栄和人さんらも応援に駆けつけてくれました。情報がもう渋滞していますが、人のご縁とは不思議なものです。
われわれのチームは少年野球チームに対しての野球教室も実施しています。昨年6月には大阪・豊中の小学生を対象に、入社式でのスピーチを請け負ってくれた元オリックス、阪神の糸井嘉男さんも参加していただき子供たちと触れ合いました。
プラスアルファで走りの学校公認講師・カルロス・リカルド氏も教室に参加してくれました。かけっこが速い男の子は今も昔もモテるんです。かゆいところに手の届く野球教室だと思いませんか? 指導させてもらった子供たちの中から将来のNPBプレーヤーが生まれてくれたら最高ですね。
現在、僕はNINEの監督に加えて、奈良で活動するSUNホールディングスWEST硬式野球部のコーチも務めさせていただいております。これも古くからのご縁です。僕が社会人野球のセガサミーでプレーしていた時代のコーチ、黒川洋行さんが監督に就任したため、コーチの要請を受けさせていただきました。
黒川さんは大阪・上宮高で1993年に春の選抜で甲子園制覇。その後は同志社大、ミキハウスで活躍した元内野手です。セガサミーでも7年にわたってコーチを務め、僕の後輩に当たるDeNA・宮崎敏郎を育てた指導者です。今の野球界では楽天・黒川史陽内野手のお父さんと表現した方が分かりやすいかもしれないですね。
NINEの監督も本業である保険営業マンの業務に支障のない範囲でやらせてもらってますので、こちらも同様に時間のあるときに指導に当たらせてもらってます。元NPBの選手から指導を受けるということに価値を感じてもらえるよう、少ない時間でも伝えられることは精いっぱい伝えているつもりです。できるだけ力になれるよう、大会の際にはベンチ入りさせてもらうようにはしています。
ご縁がご縁を呼ぶ日々。NPBを引退しても楽しませてもらっています。