平幕Vへ大きく前進した。大相撲初場所13日目(24日、東京・両国国技館)、幕内金峰山(27=木瀬)が大関琴桜(27=佐渡ヶ嶽)を一方的に突き出して完勝。幕内唯一の2敗で単独首位を守った。新入幕以来となる11勝目を挙げた取組後は「立ち合いが良かったと思います。うれしいです」とうなずいた。
カザフスタン出身の金峰山は元横綱朝青龍に素質を見込まれて来日し、日大を経て角界入り。元横綱は今でも金峰山の動向を気にかけており、師匠の木瀬親方(元幕内肥後ノ海)にたびたび連絡を入れているという。
朝青龍は12日目の大関豊昇龍との対戦前にも、木瀬親方に直電。豊昇龍の叔父の立場にもかかわらず「あのヤロウ(豊昇龍)に負けるなと(金峰山に)言っておいてください」と金峰山に激励のメッセージを送っていた。豊昇龍には完敗を喫したが、大横綱の熱い応援は心強いに違いない。
今場所の快進撃で母国カザフスタンでは注目度が高まっており、地元テレビ局からも連絡があった。金峰山は残り2日間へ向けて「もう1、2番勝つ自信? あります。一つ一つ勝ちたい」と気合十分。祖国に初の賜杯をもたらすことができるか。