【カップめん評論家taka :a激推し!トレンド最前線】大人気ブロガーがカップめんの〝推せる新作〟を徹底解説する好評企画。今回も最新5商品をピックアップ。何を食べようか迷ったときにはぜひ参考にしてください!
エースコック「お取り寄せNIPPON」3連発も!
【すみません。想像以上でした】サンヨー食品「サッポロ一番 すしざんまい監修 マグロだし醤油ラーメン」(271円+税)
すしざんまいとは、1979年(昭和54年)9月に木村商店を創業し、現在は喜代村の代表取締役を務め、マグロ大王の異名を取った木村清その人が“85番目の事業”として始めた寿司チェーン。2001年(平成13年)4月にオープンした1号店を皮切りに、約50店舗を展開しているのですが、まさかの即席カップめん業界に登場ということで、実食前はインパクト任せの商品だと思っていました。しかし、いざ食べてみると驚愕。
めんと具材に特筆すべき個性は備わっていなかったけれど、マグロの血合いを彷彿とさせる魚粉の使い方には目を見張るものがあり、だいぶ思い切ったなと。加えて“お寿司風”に味チェンジできる「味変化パック(わさび風味醤油たれ)」まで別添されているアイディア商品で、結果的に“お寿司風”ではなかったけれど、わさびに起因する鋭い清涼感と醤油のキレで雰囲気は激変。揮発性の刺激やクセの強い魚粉が苦手な方にはオススメできない一杯になりますが、そうでなければ1度は食べておいて損はない良品です。
【あのソウルフードに酷似!?】東洋水産「マルちゃん正麺 カップ にんにく塩担々麺」(278円+税)
いま抜群に美味しく、そして10年後・20年後も古びることなく愛され続ける即席めんをコンセプトに、東洋水産が力を入れているマルちゃん正麺。即席カップめんタイプは変わり種にも積極的で、これまでに様々なフレーバーを展開しているのですが、本商品は塩ベースの担担スープを特徴とする一杯。業界的には珍しい味わいになりますが、このブランドからは3回目かつ東洋水産は19年ほど前から「塩担々麺」をちょいちょいにリリースしているメーカーなので、実は同社の十八番なんです。
遠慮なくニンニクを効かせているところはマルちゃんらしい要素になりますが、ラー油の辛さも鋭く、マルちゃん正麺のイメージを思うとだいぶアグレッシブな内容で、スープの方向性やタマゴ・挽肉・唐辛子を使用した具材のラインナップも川崎のソウルフード「元祖ニュータンタンメン本舗」に通じるベクトル。
同店のカップラーメンはサンヨー食品(サッポロ一番)が販売しているのですが、それ以上に「ニュータンタンメン」らしい雰囲気が楽しめます。ええ、もはやジェネリックニュータンタンメンの決定版といっても過言ではない一杯なんですけど、めんは正麺カップらしい質感かつ“ほぐれにくさにストレスを感じる”かも‥‥というのが今後の改善点ですね。
【ブランドの中核が6代目に突入】エースコック「お取り寄せNIPPON 北海道産花咲ガニだし醤油ラーメン」(236円+税)
お取り寄せNIPPON(にっぽん)とは、全国各地のこだわり素材に注目したスープを特徴とし、おうちで「お取り寄せ気分」が楽しめることをコンセプトにしたブランドで、2021年6月28日に登場した「北海道産花咲ガニだし使用 醤油ラーメン」及び「愛媛宇和海産真鯛だし使用 塩ラーメン」を皮切りに発足。早くも第6弾に突入した本商品は、同ブランドにおける絶対的なエースといっても過言ではない基本軸なので、新鮮味はないかと思いますが、その実力は折り紙付き。
この業界におけるカニを使ったスープといえば、甲殻類特有の芳ばしさを全面的に主張させるパターンが珍しくないところ、こちらは出汁(だし)のニュアンスを大切にした打ち出し方。それゆえに最初はインパクト不足に感じるかもしれないけれど、後味にはしっかりとカニが残るので、焦らず穏やかな気持ちで食べ進めてみてください。
【こっちは芳ばしさでアプローチ】エースコック「お取り寄せNIPPON 三重県産伊勢海老だし味噌ラーメン」(236円+税)
そんな「北海道産花咲ガニだし醤油ラーメン」とは裏腹に、甲殻類ならではの芳ばしさを強めに打ち出していたのがこちら「三重県産伊勢海老だし味噌ラーメン」なんですけれども、見えるのは殻の姿だけではありません。
なかでも蝦醤(シャージャン)というエビを塩漬けにして発酵させた調味料を使っているのが見どころで、ちょっと濃いめの味噌と甲殻類の芳ばしさで分かりやすいファーストインプレッションを与えた後、ふわっと中腸腺(いわゆるエビミソ)の余韻を残すあたり、只者じゃねーなと。ちなみに本商品は昨年にも販売されていたので、カニと同様に新鮮味はなかったのですが――
【二枚貝の存在感すごい】エースコック「お取り寄せNIPPON 千葉県産はまぐりだし塩ラーメン」(236円+税)
こちら「千葉県産はまぐりだし塩ラーメン」は同ブランド初のフレーバーで、なんといっても驚いたのが蛤(はまぐり)の強さ。インパクトだけでいえば、昨年10月にご紹介した「サッポロ一番 金色不如帰監修 はまぐりだしの塩そば」に負けますけど、手軽に楽しめるレギュラーサイズのカップラーメンとしては他に類を見ないほど分かりやすい存在感。
めんは3品すべて共通で、エースコックの揚げ油に由来するニオイも遠慮なく伝わってくるのですが、それに負けじと踏ん張る「北海道産花咲ガニ」「三重県産伊勢海老」「千葉県産はまぐり」の個性に注目です。
※表示価格は発売時のメーカー希望小売価格です。スーパーなどでの販売価格は希望小売価格よりも安くなるケースが一般的ですが、コンビニでの販売価格はメーカー希望小売価格+8%を目安にしてください。