【病院通いになる前に健康寿命を伸ばす! プレメディカルケア】
スポーツトレーナー・永井正彦氏が実際の相談事例をもとに解説する健康アドバイス企画。今回は指先が冷たくなってしまうとお悩みの方からの相談です。
【お悩み】起床時、指先が冷たくなって白くなり、昼過ぎまで思うように動かせません。(80代女性)
【アドバイス】爪をもむマッサージで毛細血管の血流を促してみてください。
【解説】季節を問わず指先が冷たいので、漢方薬を服用しているという女性からの相談でした。特に冬場の起床時は指を思うように動かせなくなり、朝食の準備などにも支障が出て困っているとのことでした。
指先にある毛細血管の血流が滞っていると考えられたため、この女性には起床後に手の爪をもむことと、指と指の間にある水かきのような薄い皮膚を圧迫するイメージでもむよう伝えました。軍手や手袋の上からマッサージしてあげると、より早く温まってきます。
毛細血管は足の指先にもあり、足全体の血流が悪い方は認知症が進行しやすいともいわれています。足指も手指同様に爪と指と指の間にある皮膚を圧迫するようにもんであげると、認知症予防マッサージとしても有効です。かかとで足の甲を軽く圧迫する程度でも効果が得られます。
ペースとしては手は毎日、足は3日に一度がベターです。
ちなみに夏場でも指先が冷たく白くなってしまう場合は「レイノー症」の可能性もあり得ます。レイノー症とは寒さや過度の緊張状態などにより、手や足の指先にある細い動脈が発作的に収縮して血流が悪くなり、指の皮膚が白っぽくなる心臓の病気なので、心当たりのある方は循環器内科で一度診療してもらってみてください。