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【常滑ボート・PGIBBCトーナメント】田原成貴氏「運まで味方につけた茅原悠紀選手に逆らう手はない」

東スポWEB 2025年1月26日 11時2分

ボートレースとこなめのプレミアムGⅠ「第6回ボートレースバトルチャンピオントーナメント」は26日、準決勝戦を勝ち上がったベスト6により決勝戦が行われる。ボートレースファン歴47年の元天才ジョッキー・田原成貴氏(66)2025年一発目のビッグレースとなるBBCトーナメント決勝戦で熱視線を注ぐ男は? ズバリ3日連続1号艇で勝利し、ファイナルも絶好枠を引き当てた強運の持ち主・茅原悠紀(37=岡山)だ!

【田原成貴氏が熱く語る】伝統あるSG競走とは違って、このレースはまだ歴史が浅い。年末のグランプリ、クイーンズクライマックスに比べるとレース規模も小さいが、なかなかどうして私は年明けからBBCトーナメントをひそかに楽しみにしていた。

毎日が勝負駆け。まるで私の人生のようなレースだ。1回戦から準決勝戦までは3着までが勝ち上がるため、いつも以上に3着争いが盛り上がる。ただ、私が最も心をひかれるのは決勝戦の枠だけ「運」で決まるという点だ。3日間は着順上位から内枠が与えられるが、決勝戦はおなじみの「あみだマシン」で枠が決まる。

誰が考えたのか、実に面白い。仮に3連勝で決勝に行っても6号艇になる可能性があり、逆に3連続3着から1号艇を引くミラクルもあり得る。ともすれば不公平、理不尽に映るが、人生とは不条理なものだ。

だから私は決勝戦では準決勝戦3着から1号艇を引いた幸運な選手に託そうかな…、なんて考えていたが、全く正反対の展開になった。なんと1回戦、準々決勝戦、準決勝戦と3戦連続1号艇で勝利した茅原選手が「あみだマシン」でも1号艇をゲット。乗れている上に「運」まで味方につけた男に逆らう手はない。素直に茅原選手を推す。

彼の旋回力は今さら私が説明するまでもない。選手間でも「異次元のターン」「ボートレースの常識を変えた旋回」と言われており、素人目に見てもナイフのような切れ味だ。

その象徴的なシーンが2日目12Rの準々決勝戦。インの茅原選手はコンマ08のトップスタートを決めたが、4カドから鋭く伸びた菅章哉選手にまくられかけた。何とかブロックして1Mを旋回したが、今度は内から賞金王・毒島誠選手の差しが入った。バックで先行され万事休す…、と思われたが、ここからのさばきが秀逸だった。茅原選手は2M手前でしっかり懐を取り、渾身の差しハンドル。水面に深い航跡を描く鋭角ターンで1Mの〝倍返し〟を決め、歴代グランプリ覇者同士の超ハイレベルなせめぎ合いを制したのだ。

私にとってBBCトーナメントは初詣。つまり一年を占う運試しだ。エンジンも出ていてスタートも見えていて最も乗れている茅原選手が最後の最後に「運」まで手に入れた。ここでひねくれた予想でもしたらボートレースの女神様に見離されるに違いない。私は黙って彼の逃げ切りを信じ、2025年の舟券ロードを華麗にスタートさせたい。

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