イングランド・プレミアリーグのリバプールに所属する日本代表MF遠藤航(31)が、4―1で勝利した25日のホーム・イプスウィッチ戦で飛び蹴り被害に遭った。
遠藤は4―0の後半23分から投入されると、同36分ころだった。パラグアイ代表MFフリオ・エンシソから頭部にヒザが入る飛び蹴りを受けてピッチに倒れ込んでしまった。明らかに危険なプレーだったが、イエローカード止まり。幸いなことに遠藤は試合終了までプレーを続行して勝利に貢献した。
深刻な事態に至らなかったせいか、アルネ・スロット監督の受け止めは冷静だった。英メディア「リバプールエコー」によると、「ファウルされたとき『ああ、これはよくないな』と思った。ただ、周囲の選手たちの反応を見て『様子を見よう』と。プレーを再開した彼のメンタリティは信じられないほどで、彼は大丈夫だった。判定はイエローカードだったので、私が抱いた懸念は杞憂(きゆう)だった」とコメントした。
一発退場でもおかしくないとの指摘がある中で警告だったことには「審判が、そのような行動(接戦ではなかったためレッドカードは出さない)を取るとは思わない。そうしたら、彼らは上の立場の人たちから『必要なことをしなければならない』と指示されるからだ。だから、私はイエローカードだったと推測する。まだその試合を振り返ってはいないが、そう推測する」との見解だった。
しかし同メディアは指揮官の反応に対して「アルネ・スロットは、フリオ・エンシソが遠藤航を突き飛ばしたにもかかわらず、退場処分にしなかった決定を嘆くことを拒否した」と指摘。大事には至らなかったとはいえ、自軍選手が危険にさらされたにもかかわらず、あまりに淡白だったことに不満をにじませた。