メッツからFAとなったピート・アロンソ内野手(30)の再契約が厳しい状況に陥った。残留交渉を行っているメッツオーナーのスティーブ・コーエン氏(67)が25日(日本時間26日)、「残酷なほど正直」に語ったとして複数の米メディアに報じられ話題となっている。
米スポーツ専門局「ESPN」のホルヘ・カスティージョ記者によると、メッツは同日に5年ぶりにシティ・フィールドでファン向けの冬季イベントを開催したが、アロンソは欠席。ファンからの「ピートがほしい!」という声に応えてステージに上がったコーエン氏だったが、口から出てきたのは辛らつな言葉だった。
「かなり疲れる話し合いだった。(フアン)ソトとの交渉も大変だったが、それ以上にひどいものだ。我々はかなりのオファーをしたが、彼らの提示してきた条件は非常に不利で、私はそれについて強い不満を抱いている」と本音を漏らした。
続けて「絶対にノーとは言いません。可能性は常にあります」と言いながらも「我々は前進しており、選手を獲得し続けています。現実は我々がすでに抱えている非常に高額な選手グループにピートを組み込むことが難しくなるということです。それが我々の現状だ。正直に言うと、交渉は好きではない。提示されている内容も気に入らない」と明かした。
一方、アロンソの代理人を務めるスコット・ボラス氏もこのコーエン氏の発言に反応。「ピートが要求したフリーエージェント契約の構造は、同じような状況にあるクオリファイングオファーやオールスターレベルの選手と契約した他のクラブの基準や慣行と同一だ。何も変わらない。公平な基準を確立しただけだ」と反論している。
しかし、メッツはすでにアロンソ流出に備えて、三塁手のマーク・ビエントスとブレット・バティに一塁での練習を指示。アロンソ側もブルージェイズが前向きに交渉を進めており、エンゼルスやジャイアンツが関心を示しているという情報もある。メッツが適正価格以上の契約条件をオファーして引き留める考えが一切なければ、このままアロンソの流出は時間の問題だろう。