ボートレースとこなめのプレミアムGⅠ「第6回ボートレースバトルチャンピオントーナメント」(優勝賞金1300万円)は26日、12Rで決勝戦が行われた。枠なり4対2で始まったレースは、インからトップスタートを決めた茅原悠紀(37=岡山)が1M出口から独走に持ち込み、先頭でゴール。通算60回目の優勝を、12回目のGⅠ制覇で飾った。
5号艇の上條暢嵩がピット離れで飛び出し4号艇の馬場貴也を抑え込むと、馬場はたまらず回り込んでスローの4コースで舟を向けた。5カドになった上條がスリットでのぞいて仕掛けるが、馬場に抵抗され不発。まくって出た白井英治とまくり差した寺田祥、山口コンビの2、3着争いをしり目に、茅原は悠然とゴールを駆け抜けた。
優勝戦には15号機(白井)、47号機(馬場)、35号機(寺田)の評判機が揃った。茅原の37号機は低調機の烙印を押されていたが、評判機を駆る面々も納得の足には仕上げられず、無敵のターンを誇る茅原を脅かすには至らなかった。
むしろ今節、茅原を一番追い込んだのは、チルト3度で大暴れした菅章哉だろう。その菅との直接対決となった準々決勝戦(2日目)、準決勝戦(3日目)で菅のまくりを封じたレースを糧にして、最後は仕上げにも正解を出した。
「ずっと1号艇で逃げていたので、最後に逃げられないとヤバいなと緊張したけど、菅君みたいなタイプとも戦って楽しかった。ボクは毎日、翌日のレシピ(プロペラの形のアレンジ)を考えながら寝るけど、最終日は菊地(孝平)さんに見せてもらった形と似ていたので、自信を持って行けた」
強敵を倒しながら強くなった4日間は年末のSG「グランプリ」以来となる今年初戦でもあった。集中力を保てた一因として「グランプリ明けだったのが大きい。グランプリ感が残っていたんで(笑い)」とビッグレースの延長で戦えたことを〝勝因〟にあげる。
「常にグランプリを目指している」。快男児は今年も、年末へ向けて突っ走る。