ウクライナの女性スナイパー、コードネーム「チリ」が対物ライフルでロシア兵数十人を狙撃した経緯を明かした。ユーチューブチャンネル「フラッシュバックUA」が先日、公開した。
10歳の息子を持つシングルマザーであるチリは、英陸軍特殊部隊「SAS」や米海軍特殊部隊「ネイビー・シールズ」が使用する対物狙撃銃「バレットM82」でロシア兵数十人を殺害したという。
チリは男性のみで構成される最前線の狙撃チームに加わる前に、ウクライナとノルウェーで狙撃手としての訓練を受けた。
「すべてのもの、すべての人が自分を殺したがっています。狙撃兵の任務は敵の武装解除です。殺すか傷つけるかは問題ではありません。ロシア軍を排除し、ウクライナにとって脅威とならないようにすることが自分の役割です」
しかし戦後、以前の生活に戻れるかどうかは疑問だという。
「正直に言うと、普通の生活に戻ったら、何をしようかと時々考えるんです。軍隊以外では、もう何をすればいいのか分からないので、とても長く退屈な時間を送り、自分自身を探し続けることになると思います」
チリはウクライナ生まれの名女性スナイパーの仲間入りを果たした。最も有名なのは、ソ連時代のリュドミラ・パヴリチェンコだ。第二次世界大戦で309人のナチス兵を殺害したと伝えられ、〝死の淑女〟と呼ばれている。
2022年には「ウゴルオク(チャコール)」というコードネームを持つ女性スナイパーも〝現代版・死の淑女〟として称賛された。
スナイパーは引退するまで正確な成果が明かされることはないが、かなりの腕利きなのだろう。