ボクシングのWBO世界フライ級14位の京口紘人(31=ワタナベ)が、3月13日に東京・両国国技館で行われる3大世界タイトルマッチで同級王者アンソニー・オラスクアガ(26=米国、帝拳)に挑戦することが27日、発表された。この日に都内で開かれた会見で京口は「初心に帰って」の3階級制覇に闘志を燃やした。
京口は2022年11月に、この興行のメインイベントに出場するWBC世界フライ級王者の寺地拳四朗にWBA世界ライトフライ級王座を奪われて以来となる世界戦の舞台だ。17年2月の世界初挑戦の記憶を思い出し「あの時の初心に帰ったつもりで、日々トレーニングを続けています」と意気込み。「ワクワクしている気持ちもそうですし、怖さもあるし、いろいろな感情もあって。チャンピオンのときとはまた違う心境」と心境を説明した。
フライ級転向後は、連勝後の前々戦でビンス・パラス(フィリピン)に敗れたが、前戦のリマッチで雪辱。「フィジカルに重点を置いてトレーニングをして、少しずつフライ級で戦える体になってきている」と手応えを感じている。栄養面でも専門的な指示を受けながら、PFC(タンパク質、脂質、炭水化物)バランスを考えた食事を取るなどの体づくりに努めているという。
相手のオラスクアガも23年4月に拳四朗と激闘の末に敗れたものの、24年7月に加納陸(大成)に圧勝して王座を奪取するなど評価を高めている。京口は「フィジカルもパンチもタイミングもよくて、すごく素晴らしいチャンピオンという印象」と評価しつつ、「そのような相手に勝って3階級制覇をしたい」と言葉に力を込めた。
拳四朗は会見でこの試合の勝者との対戦希望を口にしたが、自身は「自分はまだチャンピオンじゃない。目の前の強いチャンピオンに勝てば統一戦というチャンスをいただけると思っている。目の前の試合に全力で行くだけです」と打倒オラスクアガに全集中する考えだ。復活からリベンジへつなげることはできるか。