大相撲初場所で優勝した大関豊昇龍(25=立浪)の横綱昇進が事実上、決まった。日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)は27日に東京・両国国技館で会合を開き、豊昇龍の横綱昇進について協議。出席委員の3分の2以上の賛成が必要となるなか、9人の委員の全会一致で横綱推薦を決議した。会合は約8分で終了した。
横審の山内昌之委員長(東大名誉教授)は「今回の優勝は星だけを見ると12勝3敗という数字だが、実際には優勝決定巴戦を通じて17回戦った。ある意味で試練を受けて、試練に勝った上での優勝が高く評価された。3敗は平幕相手で新横綱の課題として残ると思うが、いずれも前に出た形。相撲の力において負けたのではない。役力士には星を落としていない。巴戦で結びから3回連続で戦った底力、精神力を評価したい」と推薦の理由を説明した。
今後は29日に開かれる春場所(3月9日初日、大阪府立体育会館)の番付編成会議と臨時理事会の承認を経て、正式に新横綱が誕生する。