元内閣官房参与で経済学者の高橋洋一氏が27日、「上泉雄一のええなぁ!」(MBSラジオ)に出演し、日銀の追加利上げついて言及した。
日銀は24日に行われた政策金利決定会合で、昨年7月以来の追加利上げを決定した。銀行間で短期資金をやりとりする金利の誘導目標を0・25%から0・5%程度に引き上げる。政策金利が0・5%の水準になるのは、2008年10月以来およそ17年ぶりだ。
「まったくホントにふざけたことやりあがって。やっていいか、悪いかって言ったら悪いですよ」と憤慨した様子の高橋氏は、続けて「普通の政権だったら『ちょっと待って』と言いますよ。全然上げる理由なんかないから。植田(和男)総裁が(利上げ)理由を説明しないからビックリしました」
同時に日銀は、経済の中長期の見通しを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で25年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く)上昇率の見通しを前年度比2・4%と発表した。
利上げ理由がないことについて「消費者物価全体は3・6%上がったんですけど、でも、生鮮食品は3・0%。エネルギーは2・4%になってる。普通はエネルギーと食品を除いた数字を基調と見るんで、そうすると2・4%って全然悪い数字じゃない。なんで(金利を)上げるのか…。こんないい数字なのに利上げしたら後で景気悪くなりますよ」と危機感を募らせた。
さらに「預金金利の方は、普通預金で0・1%しか上がらないと思う。せこいんですよ。差額はみんな銀行が儲けてるんですよ」とぶっちゃけた。
今後、住宅ローン金利などに影響が及ぶとし「(住宅ローンを)変動金利にしている人は、お気の毒さまですけどね。短期金利と連動して上がるんで、(住宅ローンの返済額も)上がるでしょうね」とコメントした。
最後に「(日銀の政策決定会合が)あと7回あるんで、そのうち2回くらい(利上げ発表を)やりたいんじゃないですかね」と言い、さらなる利上げを予測していた。