新日本プロレスを支配するグレート―O―カーンの独占インタビューに2025年初の成功だ。5日の東京ドーム大会では、IWGPタッグ王者決定3WAY戦でヤングバックス(マシュー&ニコラス・ジャクソン)に敗れ幸先の悪いスタートとなったものの、2月11日大阪大会では海野翔太とのシングル戦が決定。今年こそ大ブレーク間違いなしの余の声を聞くがいい――。
――あけおめっす
オーカーン(以下・余) 教えはどうなってんだ教えは! 言葉遣いがなっておらん上に新年のあいさつが遅すぎるじゃろ! まあいい…で、プロレス大賞の授賞式はいつじゃったかな?
――無礼をお許しください。とっくに終わりました
余 判断が早い! 何の成果も得られませんでした? 昨年の余の活躍を評価できぬとは、選考委員の目は節穴か? どうせ4、5日の東京ドーム2連戦も余がMVP級の活躍を見せたことに気付いてないんじゃろうな。
――2日ともいいところなしだったが
余 いちからか? いちからせつめいしないとだめか? まず4日に恒例だったKOPWランボーを、IWGP世界ヘビー級王座挑戦権争奪戦へランクアップさせたのは余じゃ。5日のIWGPタッグ戦も、カードが無かったワールドタッグリーグ優勝チーム(内藤哲也&高橋ヒロム)を余が巻き込んで3WAY戦にしたじゃろうが。
――無礼をお許しください。勝敗だけが全てではないと
余 結果だけを見れば負けたかもしれんが、わたしは「結果」だけを求めてはいない。「結果」だけを求めていると人は近道をしたがるものだ。大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと思っている。試合の格、大会の格というものを考えた時、今年の東京ドームが盛り上がったのはまさしく余のおかげである。
――…。大阪大会では海野との一騎打ち
余 大阪でIWGP世界ヘビーに挑戦する後藤洋央紀もIWGPタッグに挑戦する内藤&ヒロムも、余がドームでチャンスを作ってやったからと言っても過言ではない。海野翔太も周囲からいろいろ言われて伸び悩んでいるなか、余が今一度処刑することによって生まれ変わらせてやろうと。よみがーえーれー!
――子供たちが海野のために作った紙製ベルトを破り非難されたが
余 マジかよオーカーン最低だな。しかし余には海野があれにすがっているように見えた。子供からの人気、世間からの見え方…そういうものを気にしすぎて自分自身を見失っておるんじゃろ。そもそも作った子供たちは、本当にあれを持って入場してほしいと思っていたのか? 海野に本物のベルトを巻いてほしいという願いで作られたものなんじゃないのか? チキンも冷めちゃっうよ。
――手厳しい意見だ
余 そんなヤツが何の成果も出さずに東京ドームのメインに立ったことは、レスラーとして腹が立つ。まあ逆に言えば、何もしなくてもそこに立てるという前例を成し遂げたのは凄…悪いやっぱ辛えわ。そりゃ辛いでしょうよ。あいつをここで叩くことで多くの者の溜飲を下げさせられるし、余が東京ドームのメインイベンター以上の実力を示せばIWGP世界ヘビーに行く筋道も立てられるじゃろう。
――海野は余のデビュー戦の相手でもある
余 うむ。英国でもずっとやっていたから分かるんじゃが、あいつの本質はエースと呼ばれるほどキラキラしておらん。もっとドロドロした汚い本質を持っておる。それを隠してキレイごとばかり並べておるが、ファンもバカじゃないから刺さるわけもなくブーイングが起きるのじゃ。
――今年の目標は
余 レスラーとしての質と価値を高める。勝てば良かろうなのだァ! そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。なぜオレはあんな無駄な時間を…。愚レスラーたちをバカにするのは簡単じゃが、「気にすんな、お前が弱いんじゃねえ。俺が強すぎるんだ」と言えた方がかっこ余じゃろ? 相手を引きあげた上で余の方がさらに上だと証明すれば余の質も価値も、ひいては新日本プロレスの名も高まるだろう。余がプロレス界を支配するその前に! ひれ伏せっ愚民ども!