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個性派経済アナリスト・森永卓郎さんが最期に残した〝遺言〟 「自由に生きたい」と忖度なし

東スポWEB 2025年1月29日 5時13分

ステージ4のがんで闘病中だった経済アナリストで独協大教授の森永卓郎さんが28日午後1時33分、原発不明がんのため所沢市内の自宅で亡くなった。67歳だった。この日、所属事務所が発表した。森永さんは〝モリタク〟の愛称で親しまれ、長年テレビやラジオ、ネット番組で活躍。そんな個性派経済アナリストが最期に残した〝遺言〟とは――。

所属事務所は「このたび、森永卓郎【67歳】が、1月28日(火)13時33分、原発不明がんのため、自宅にて逝去いたしました」「ファンの皆様、関係者の皆様には、生前のご厚誼、ご厚情を賜り、深く感謝するとともに、謹んでお報せいたします」と発表した。

森永さんは2023年11月にがんが判明。その後、闘病生活を続けながらも、経済アナリストとして精力的に活動した。1月27日放送の「大竹まこと ゴールデンラジオ!」(文化放送)が最後の仕事となった。

森永さんをよく知る関係者の話。

「がんを宣告されて以後、いつ死んでも家族が困らないように終活していました。獨協大学の数千冊の本を処分したり、すべての金融資産を売却したり。森永さんの身長は170センチぐらいで、かつては90キロ近い体重があった。それが最近は50キロにも満たなかったそうです。それでもラジオの収録に電車で1人で赴き、徹夜で執筆活動するなど最期まで精力的に仕事をしていました」

森永さんは東京大学経済学部卒業後、日本専売公社に入社。三和総合研究所に入所した1990年代からメディア露出するようになった。その愛くるしいルックスとイジられやすいキャラクターで〝モリタク〟として親しまれ、人気経済アナリストになった。

「知識人なのに偉ぶらず、気取らない人柄だったからでしょう。本人もそれを自負していました」(同)

その後、三菱UFJリサーチ&コンサルティング客員研究員などを経て、独協大教授に就任。一方で、フィギュア、ミニカー、グリコのおまけなどコレクターとしても知られた。そんな森永さんが大事にした考えが「自由」だ。

ある出版関係者は「歌人としての趣味があるほか、笑福亭鶴光に弟子入りして落語をやったこともあります。本人いわく『オレ、自由に生きたいんだよ』と。だからこそ、財務省に対しても忖度することなく批判していました」と振り返った。

そんな森永さんは余命いくばくもない中、周囲にこう明かしていたという。

「どうせ人は死ぬんだからと、どこか達観していましたが、『普段から死を意識してどう生きるかが大事』だと言っていました」(同)

まさに自由に生きた個性派経済アナリストの〝遺言〟だった。

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